オウンドメディアのマネタイズ【収益化10の運用アイデア】
更新日:2022年12月24日 筆者:鈴木俊雄(@smart_plan_ts、Facebook)
オウンドメディアのマネタイズ【収益化10の運用アイデア】
要約
オウンドメディアをマネタイズ(収益化)する10のアイデアは下記の通りです。
- アドセンス広告
- アフィリエイト
- 記事広告(タイアップ公告)
- インフィード広告(ネイティブ広告)
- 純広告(広告枠)
- 商品(モノ)のネット販売
- サービス(コト)のネット販売
- 有料記事コンテンツ
- リストマーケティング
- ブランディング
この記事は、
- オウンドメディアをマネタイズすることはできますか?
- オウンドメディアをマネタイズするアイデアが浮かばない…
- オウンドメディアをマネタイズするにはどのような方法がありますか?
といったような、お悩みや質問のある、WEBマーケティングの初心者の方へ向けてまとめてあります。
あなたは、この記事を読むことによって、
- オウンドメディアをマネタイズする10の方法を知ることができます。
- オウンドメディアのマネタイズに失敗した事例や成功事例を知ることができます。
- オウンドメディアおすすめのマネタイズ方法と、成功するためのポイントが分かります。
注:この記事は、個人や小規模企業が運営するオウンドメディアを対象としてまとめたものです。大手企業や大規模なオウンドメディアを目指している方には適さない説明があります。
【 目次 】
オウンドメディアのマネタイズ【収益化10の運用アイデア】
オウンドメディアのマネタイズを考えるなら、次の10の収益化モデルのいずれかを採用し運用していくことになります。
- アドセンス広告
- アフィリエイト
- 記事広告(タイアップ公告)
- インフィード広告(ネイティブ広告)
- 純広告(広告枠)
- 商品(モノ)のネット販売
- サービス(コト)のネット販売
- 有料記事コンテンツ
- リストマーケティング
- ブランディング
上記は、大きく分けると、“自社商品なし・あり”で分類できます。
最初は、“自社商品なし”の場合の収益化モデル(①〜⑤)、その次に、“自社商品あり”の場合の収益化モデル(⑥〜⑨)を説明していきます。
- オウンドメディアのマネタイズ:自社商品なし(広告収入)
- オウンドメディアのマネタイズ:自社商品あり
それでは、順に説明していきますね。
オウンドメディアのマネタイズ:自社商品なし(広告収入)
もし、あなたに自社商品が無い場合、オウンドメディアのマネタイズは、次の収益化モデル(①〜⑤)のいずれかを採用することになります。
自社商品が無い場合は、いずれの場合も、広告収入によってマネタイズをするモデルになります。
- 収益化モデル①アドセンス広告
- 収益化モデル②アフィリエイト
- 収益化モデル③記事広告(タイアップ公告)
- 収益化モデル④インフィード広告(ネイティブ広告)
- 収益化モデル⑤純広告(広告枠)
収益化モデル①アドセンス広告
アドセンス広告とは、Googleアドセンス広告のことです。
Googleアドセンス広告は、オウンドメディア内の好きな箇所に、“ここに広告を表示する”という枠を用意しておくと、自動で適当な広告がGoogleから配信されるというものです。
広告がクリックされると報酬が発生します。
メリット
Googleアドセンスは誰でも始められます。オウンドメディアに表示された広告がクリックされるだけで広告報酬が入ってきます。
また、広告はGoogleが用意してくれるので、あなたが広告主を集める営業をする必要はありません。
なので、最も簡単にマネタイズできる方法だと言えます。
デメリットや注意点
アドセンスを始めるには、まず、あなたのオウンドメディアが、Googleの審査に合格する必要があります。
また、広告報酬は低く、一般的に広告1クリックで10円〜50円くらいです。広告によっては100円くらいになることもあるようですが非常に稀です。
なので、オウンドメディアに相当な量のアクセス数を集めないと、たとえ収益化できても、月商わずか数千円…もしくは、それ以下となります。
ちなみに、平均的なアドセンス広告のクリック率は0.5%〜良くて2.5%くらいだと言われています。なので、
たとえば、
- 目指すは100万円/月
- クリック率は1%
- 報酬単価は20円
といった場合であれば、
- 5万件/月の広告クリックが必要
- 5百万件/月のアクセスが必要
となります。
このような大量なアクセス数を集められるオウンドメディアをあなたは作成し運用することが可能かどうか?可能だとしても、いつ到達できるのか?…をよく考える必要があります。
アドセンスでマネタイズを計る場合は、メリットだけに着目するのではなく、この辺りの現実もよく考えてから始めてください。
収益化モデル②アフィリエイト
アフィリエイトは、以下のような仕組みの収益化モデルです。
- あなたのオウンドメディアから、広告主の商品のランディングページ(広告主の販売ページや登録ページなど)に誘導します。
- 広告主のランディングページから商品が売れたら、または、他の指定条件(資料請求など)が達成がされたら報酬が発生します。
メリット
アドセンスと違って、広告主を自分で選ぶことができます。そして、報酬もアドセンスより高額です(広告主によって数百円〜高いものは数千円以上)。
また、広告主はアフィリエイトセンター(アフィリエイト広告をまとめて取り扱っているところ)が用意してくれるので、広告主を集める営業をする必要もありません。
デメリットや注意点
アフィリエイトで成果を得るには、
- 売れる広告主や広告商品選び
- 商品とオウンドメディア内容との相性
- 広告主のランディングページの出来
- 広告主や対象商品に関する知識や理解度
- 大量のアクセスを集める
- ライティングスキル(相手に行動させるための文章を書くスキル)
などが必要となってきます。
報酬単価はアドセンスより上がりますが、上記で示した通りの条件が増えるので難易度は増します。なので、アフィリエイターも、始めてみたは良いけれど、結果、月商わずか数千円…もしくは、それ以下…という人が大半を占めています。
アフィリエイトでマネタイズを計る場合は、この辺りもよく考えてから始めてください。
収益化モデル③記事広告(タイアップ公告)
記事広告(タイアップ公告)とは、広告主の商品やサービスの購買につながるような記事(広告っぽくない情報記事)を、あなたのオウンドメディア内で公開することで成り立つ収益化モデルです。
メリット
報酬はオウンドメディアの閲覧数(PV数)や、記事制作にかかる工数、記事の掲載期間などによって異なるので一概には言えませんが、おおよそ、1記事の作成掲載で20万~100万以上という高額な報酬となります。
デメリットや注意点
アドセンスやアフィリエイトと違って、営業(広告主の募集)が必要です。広告主からの依頼が無いと始まりません。
そして、この収益モデルも、やはり大量のアクセス数を集めているオウンドメディアでなければ成り立ちません。でなければ、広告主が高額を出して広告記事を載せても効果が見込めないからです。
また、成果報酬ではない場合、もし記事の反応が悪ければ、広告主の損害にもつながります。なので、各種条件(ライティングスキルなど)は、より非常にシビアなものになります。
記事広告(タイアップ公告)でマネタイズを計る場合は、この辺りもよく考えてから始めてください。
収益化モデル④インフィード広告(ネイティブ広告)
インフィード広告(ネイティブ広告)は、普通の記事に紛れ込ませて見せるディスプレイ広告です。
普通の記事だと思ってクリックしたら、広告ページが表示されて「は?何だよ!?」となった経験ありませんか?あれです。
メリット
記事の一覧表示などに普通に紛れ込んでいる広告なので、クリックされやすいです。なので、クリック課金を数十円としてもアクセス数やクリック数次第ではより多くの収益につながっていく可能性があります。
※ 広告表示回数による課金や、掲載期間による課金にすることも可能です。
デメリットや注意点
ここまでの他の方法と同様で、やはり大量のアクセスがあるオウンドメディアでないと、意味がありません。
なお、そもそも広告というものは皆に嫌われています。そんな中、この紛れ込ませて…という広告は特に嫌われるケースが多いです。
なので、あなたのオウンドメディアの品位を大きく下げる場合もあるので十分に注意してください。
収益化モデル⑤純広告(広告枠)
純広告とは、わかりやすく言えば、アドセンス広告の自分版といった感じのものです。
アドセンスの場合は、Googleが勝手に自動で広告を配信しますが、純広告の場合は、あなたが広告を募って掲載します。
メリット
アドセンスのように1クリック数十円ではなく高い単価を設定することもできます。表示回数や掲載期間で課金することもできます。掲載期間による広告費の目安は、おおよそ1ヶ月20万〜100万以上といった感じです。
デメリットや注意点
他のモデルと同じです。大量のアクセスがあるオウンドメディアでないと、誰も広告を掲載しようとは思いません。営業(広告主の募集)も必要です。
オウンドメディアのマネタイズ:自社商品あり
あなたに自社商品がある場合は、次の収益化モデル(⑥〜⑩)のいずれかを採用することになります。
- 収益化モデル⑥商品のネット販売
- 収益化モデル⑦サービスのネット販売
- 収益化モデル⑧有料記事コンテンツ
- 収益化モデル⑨リストマーケティング
- 収益化モデル⑩ブランディング
収益化モデル⑥商品(モノ)のネット販売
オウンドメディア上で(または、オウンドメディアから別のショッピングサイトに連携して)自社商品を販売するという収益化モデルです。
メリット
大量のアクセスが安定して得られているオウンドメディア、高い購入率で売れる商品の存在、そして、その商品が欲しくなる仕掛けがある…という条件がすべてクリアできれば、毎月自動で安定した売上があがっていくでしょう。
デメリットや注意点
かなり有名なサイト、または有名な人物からでなければ、人は簡単にモノを購入しません…
購入までの戦略的な動線を構築できる場合は別ですが、でなければ、どんなに良い商品でも、知らないあなたの、知らない商品を購入する確率は、ほぼゼロと思っておいた方が良いです。
その点、十分にご注意ください。
収益化モデル⑦サービス(コト)のネット販売
自分のオウンドメディア上で、自社サービスに申し込んでもらう収益化モデルです。
具体的には、セミナーの申し込み、施術の予約受付、オンラインサロンの申し込み、コンサルティングの依頼、などなど。
メリット
前述の商品販売と同様です。
大量のアクセスが安定して得られているオウンドメディア、高い申込率となるサービスの存在、そして、そのサービスに申し込みたくなる仕掛けがある…という条件がクリアできれば、毎月自動で安定した売上があがっていくでしょう。
デメリットや注意点
前述の商品販売と同様です。
かなり有名なサイト、人、サービス、でなければ、人は簡単にそのサービスに申し込んだりしません(緊急性のあるものや、一般化された安価なサービスなどは例外)。
申し込みまでの戦略的な動線を構築できている場合を除けば、どんなに良いサービスでも、知らないあなたの、知らないサービスに申し込む確率は、ほぼゼロと思っておいた方が良いです。
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収益化モデル⑧有料記事コンテンツ
有料記事コンテンツとは、あるところまで記事を読んでもらって、「続きが読みたい場合は課金してくださいね」…というやつです。
記事=商品 という位置付けです。
売れる価格帯は、提供するコンテンツの情報の価値によって異なりますが、100円から最大でも5万円くらいまでです。
なお、オウンドメディアでなく、「note」などのプラットフォームを使用すれば、簡単に有料記事のコンテンツを販売することが実践できます。
メリット
記事の内容でアクセスを集めて、その記事の内容(続き)を販売するという、ある意味、最もスマートでスムーズな流れのマネタイズ方法となります。
売るのは記事なので「商品!」という感じにもなりません。なので、強く売り込むこともなく、行動喚起は「続きを知りたい方は〜」とかるく提案するだけです。
デメリットや注意点
現代は、無料コンテンツが溢れている時代です。それに慣れている人達は直感的に「記事くらい無料で読ませてよ」と思う場合も多いです。
なので、記事の価値がかなり高くないと、そう簡単には課金してもらえません。記事の公開部分(無料で読める部分)の書き方にも工夫が必要です(続きを読みたくなるような)。
なお、課金したら続きを読めるようにする仕組みを独自にオウンドメディア上に構築することは簡単ではありません(システム的な対応が必要)。
収益化モデル⑨リストマーケティング
リストマーケティングとは、オウンドメディア上で売るのではなく、オウンドメディアに来たアクセスを見込み客としてリスト化(名簿化)し、そのリストに対し商品やサービスを提案していくという収益化モデルです。
マーケティングに成功している人の多くのケースは、この収益化モデルを採用しています。
メリット
リストマーケティングは、オウンドメディア上で直接売るより、ほぼ例外なく5倍〜10倍はよく商品が売れます(サービスのお申し込みなども含む)。
オウンドメディアへのアクセスはページを閉じられたら、それっきりです。その人は二度とオウンドメディアに訪れてくれない可能性が高いです。もちろん、その人と連絡することもできません。
ですが、アクセスをリストに変換することができれば、ずっとその人(見込み客)とつながっていることができます(相手が拒否しなければ)。連絡も取れます。
さらに、リスト獲得の自動化の仕組みがあれば、見込み客が毎月毎月自動で確実に蓄積されていきます。
連絡先が リスト化されているので、あなたがその気になれば、いつでも、さまざまな提案を、こちらから見込み客の皆さんに提示していけます。この点は他のマネタイズの方法と大きく異なる部分です。
また、仮にオウンドメディアという資産を失ったとしても、あなたにはリストという財産が残ります。なので、しばらくの間はマーケティングが続けられます。すなわち、売上が得られます。リスクを軽減できます。
非常にメリットの多いマネタイズ方法です。
デメリットや注意点
オウンドメディアへのアクセスをリストに変換できても、その後、丁寧に信頼関係を築いていかないと、リストにアプローチしたところで誰も反応してはくれません。
なので、このマネタイズ方法では、信頼関係を築き、その関係を維持していく…というステップが必要になります。その後に“売る”というステップも控えています。
要するに、あなたの仕事は増えます(たとえばメルマガの配信など)。
ですが、その増える仕事の何倍ものリターンがあることを、成功している人達は皆知っています。
なので、このマネタイズモデルを採用している人が多いというわけですね。(私や私のクライアントさんが採用しているのもこのモデルです)
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➡︎ リストマーケティングとは?やり方は?【7ステップで簡単に!】
収益化モデル⑩ブランディング
ブランディングとは、すごく簡単に言うと“刷り込み”です。「何々なら、どこどこが良さそうだな」というイメージを潜在顧客や見込み客に刷り込んでいくことです。
その結果、相手が行動(たとえば、お問い合わせ等)をしてくれたら収益につながっていくというモデルです。
メリット
ブランディングが成功すれば、No1ポジションが取りやすくなります。「何々なら、あそこで決まりだよね」となります。市場開拓やNo1のシェアを目指す場合などに有効です。
デメリットや注意点
ブランディングは、最も効果や成果が見えにくい取り組みです。最も解析しにくく改善しにくい方法です。難易度はここまでの中で一番高いです。
なので、ブランディングを目指すオウンドメディアだと、よくわからない内に時間やお金が消えていく…ということになるケースが多くなります。
あくまでも私の個人的な見解ですが、ブランディングは一番おすすめできないマネタイズ方法です。。。
ただし、ニッチで希少な分野やコンセプトであれば、オウンドメディアによるブランディング効果も期待できます。その場合は一考してみる価値ありです。
注:複数のアイデアを合わせるというやり方
複数のマネタイズのアイデアを合わせる場合は注意してください。なぜなら、それぞれの収益化モデルの特徴が異なるからです。
特に、
自社商品によるマネタイズ × 広告収入によるマネタイズ
…これは、最悪の組み合わせの一つです。これだけは避けるようにしてください。
マネタイズに失敗するオウンドメディア事例
現実として、オウンドメディアの運営やマネタイズに失敗して、オウンドメディアを閉鎖するケースも多いです。
閉鎖したオウンドメディアの有名な事例をいくつか紹介しておきます。
- 「みんなのごはん」(13年2月~停止:ぐるなび運営)
- 「カンパネラ」(14年7月~終了:アサヒビールと日経BP)
- 「フミナーズ」(15年3月~閉鎖:ねむログ)
「みんなのごはん」更新停止のお知らせ
→https://r.gnavi.co.jp/g-interview/see-you-again(上記のページは見れなくなる可能性があります)
「カンパネラ」終了のツィート
→https://twitter.com/campanella_abbp/status/1144555991746301953?cxt=HHwWgsCqmYjno-IfAAAA(上記のツィートは見れなくなる可能性があります)
「フミナーズ」サイト閉鎖のお知らせ
→https://fuminners.jp(上記のページは見れなくなる可能性があります)
上記の例を見ても分かる通り、大手企業だから上手くいく…というわけではありません。
すなわち、オウンドメディアのマネタイズは、多くのお金、多くの人員、多くの時間、を投入すれば成功するかというと、そうではないということです。ポイントは他にあるということですね。
オウンドメディアのマネタイズ失敗原因(直接原因)
オウンドメディアの運営に失敗する原因はいろいろありますが、大きくいうと次の原因が多いです(直接的な原因)。
- マネタイズできない
- 予算・人員の不足
- アクセス数の不足
マネタイズできない
マネタイズできない…。直接的な原因としては、これが最も多いのではないでしょうか。やはりビジネスですからね。収益につながるオウンドメディアでなければ続けていくことはできません。
予算・人員の不足
大企業の場合は、オウンドメディアの運用に、かなりのお金と人を投入する場合があります。そこからして、間違い?と思う部分もあるのですが、
結果、もう予算がない!もう人員がいない!続けたいけどもう続けられない!となるケースも多いです。
アクセス数の不足
必要以上のアクセス数は不用ですが、それなりのアクセス数はオウンドメディアに必要です。目的に見合った十分なアクセスが得られなければ、オウンドメディアのマネタイズは非常に困難になります。
オウンドメディアのマネタイズ失敗原因(根本原因)
先の原因は直接的な原因です。そうなってしまった根本的な原因を追求していかないと、また同じようなオウンドメディアの失敗につながっていきます。
オウンドメディアに失敗する主な根本原因は下記の通りです。
- オウンドメディアの目的が曖昧
- 発信する情報のジャンルがYMYL分野
- オウンドメディア上で売れるという過信
- SEOやライティングのノウハウ不足
- お金や人員をかけ過ぎ
- 中長期戦略視点でなく短期視点
オウンドメディアの目的が曖昧
オウンドメディアの目的が無い、曖昧、浅い、ズレてる…というような場合は、当然ではありますが、何もかも上手くいきません。
例)
- オウンドメディアって良いらしいから始めてみようか(目的が無い)
- アクセスをたくさん得て認知されよう(目的が曖昧・浅い)
- カッコ良くておしゃれなオウンドメディアに…(目的のズレ)
関連記事
➡︎ オウンドメディアの【目的5パターン】役割や必要性も説明!
発信する情報のジャンルがYMYL分野
YMYL分野というのは、Your Money Your Lifeの略で、Googleが定めた造語です。「財産や健康など人生に深く関わる分野」という意味です。
具体的には、医療、健康、法律、投資…などの分野がYMYL分野です。
こういうYMYL分野に属する場合は、経験・専門性・権威性が揃った、よほど信頼性のある記事でないと、検索結果に表示されないようにGoogleが調整しています。
参考)GoogleのYMYLに関する説明
➡︎ Googleの「General Guidelines」の「2.3 Your Money or Your Life (YMYL) Topics」(英文)
たとえば、医者でもない人が発信する健康情報などは、ほぼ100%検索結果には表示されません。ぱっと出の専門家という類いでも同様だと思っておいた方が良いです。
なので、YMYL分野のオウンドメディアは難易度がかなり上がります。どんなに頑張ってもアクセスが来ない…マネタイズもできない…となりやすく、失敗もしやすいです。
関連記事
➡︎ YMYL系ジャンルとは何ですか?【この領域を避けるべき3つの理由】
オウンドメディア上で売れるという過信
インターネットやWEBサイトの効果を過信していると、工夫も努力も投資も至らず、オウンドメディアの運営やマネタイズに失敗します。
インターネット上なら…オウンドメディアを作りさえすれば…ブログを書きさえすれば…あのサイトの真似をすれば……。そこまで甘くはありません、、、
オウンドメディアは、それ自体たしかに有益なものになり得ますが、それなりに工夫し、それなりに努力し、それなりに投資し、真剣に本気で取り組んでいかなければ、成果は得られません。
過信は禁物です。
SEOやライティングのノウハウ不足
アクセスを集めたり、読者に行動してもらい、マネタイズしていくためには、マーケティングの基本的な原理原則の把握や、各種ノウハウやコツが必要になってきます。
特に、基本的なSEO対策(検索結果の上位に表示させるように対応すること)や、基本的なライティング(文章の書き方)のノウハウは非常に重要となってきます。
また、ウェブ広告やSNS投稿のノウハウが必要となってくる場合もあります。
基本的なノウハウを知りません…となると、なかなか成果にはつながっていきません。
関連記事
➡︎ ホームページ集客SEO【検索結果上位表示7ステップ】初心者基礎編
お金や人員をかけ過ぎ
オウンドメディアに限りませんが、大企業などは、かけなくても良いお金や人員を過剰に投下する傾向があります。だから続けられない…となるケースも多いようです。
そもそも、オウンドメディアにそこまでお金や人員をかける必要はありません。
たとえば、オウンドメディアの初期制作は、WordPress(ワードプレス)で、ほぼゼロ円で作成すれば済む話しです。なぜ、WEB制作会社に何百万も支払って作成する必要があるのか???…など。
大企業ではない私たちも、お金の使い所、人員の使い方、時間の使い方、無駄がないかよく考えるようにしましょう。
中長期戦略視点でなく短期視点
オウンドメディアを作っても、今日明日すぐに結果は出ません。成果はさらに先になります。早くて半年、平均1年、その期間を経てやっと結果や成果が出てきます。
毎月多くアクセス数が安定して得られるようになり、毎月毎月自動で集客できるようになり、毎月安定した売上や利益を得られる。そんなすごい流れが、短期間で実現できるはずないんです。。。
このような特徴を無視して、短期計画・短期目標を立てたら、そりゃ失敗する…というわけです。中長期視点で戦略や計画を立てるようにしましょう。
オウンドメディアの改善方法
より詳しいオウンドメディアの改善については、下記の記事を参考にしてください。
➡︎ オウンドメディア改善方法【よくある状況と10の原因と対策】
オウンドメディアによるマネタイズ成功事例
次は、オウンドメディアのマネタイズ成功事例の紹介です。
ただ…、各オウンドメディアのアクセス数などは、ある程度分かるのですが、さすがにマネタイズできているかどうか?という収益面まで知り得ることは難しいです。
なので、ここでは、明らかにオウンドメディアが収益につながっている…と思われるサイボウズ社の「サイボウズ式」というオウンドメディアを成功事例として取り上げてみようと思います。
※ サイボウズ社は上場企業ですし、ブランディング目的のオウンドメディアなのですが、そこまでマンパワーをかけてないようですし、素晴らしいオウンドメディアとして有名なので、私たちのような個人事業や小規模企業でも参考になると思います。
関連記事
大企業ではなく個人事業や小規模事業のオウンドメディアのマネタイズ成功事例は、下記の記事に掲載してあります。※準備中
➡︎ オウンドメディアの作り方【個人向け7ステップ】🙇♂️準備中
オウンドメディア成功事例「サイボウズ式」(ブランディング)
サイボウズ社は、「サイボウズ式」というオウンドメディアを2012年にスタートさせました。認知度の向上が重要と考えてのスタートだったようです。
なので、「サイボウズ式」は、ブランディングからのマネタイズを狙ったオウンドメディアだといえます。
ブランディングは、先に説明したように、最も成果を出すのが難しいパターン(収益化モデル⑩)です、、、にも関らず、成功しているのですから、すごいですね。学べることも多いです。
特徴
オウンドメディア「サイボウズ式」の中で、自社商品をアピールしているような部分はまったくありません。リストすら取ろうとしていません。
見込み客、または潜在顧客に、ただただ役立つ情報を公開しているだけの、これぞオウンドメディアといった感じになっています。サイト内にマネタイズポイントは見当たらないです。
ですが、そのおかげで、認知・ブランディングに成功し、主力商品である「kintone」などの問い合わせが増えているのではないかと思われます。
収益化状況
サイボウズ社の公開資料を見てみると、業績は順調に伸びています。
もちろん、オウンドメディアの成果だけで業績が伸びるわけではありません。テレビCMなども流していますからね。でも確実にオウンドメディアが業績に貢献していることは間違いなさそうです。
実際、オウンドメディアをスタートさせる前の5年間は、売上40億前後で業績は横ばいでしたが、オウンドメディアをスタート(2012年)させると、いきなり1年後に売上は50億超え、2年後には60億に到達しています。
オウンドメディアの運用開始に合わせて+10億、+10億と売上が伸びています。これはもうオウンドメディアも大きく関係していると言っていいと思います。
そして、2022年は200億を超える見通しとなっています(「サイボウズ株主本部会2022_投影スライド」(10ページ目)より)。すごいですね、、、
オウンドメディア成功ノウハウ→海外展開へ
さらに、サイボウズ社は、海外展開へ向けて「kintopia」という、海外向けの別のオウンドメディアもスタートさせています。
国内向けオウンドメディアの運営に成功したノウハウと自信があるからこそ、海外向けにもオウンドメディアを展開することにしたのだと思います。
オウンドメディア成功要因
サイボウズ式の成功要因は、次のようなところにあったのではないか?…と思うポイントをまとめておきます(注:あくまでも個人的な推測です)。
- 宣伝っぽいことは一切していない
- アクセス数を追い求めてない
- 記事の数で成果を出そうとしていない
- でも記事投稿はずっと継続している
- 徹底的に読者をリサーチしている
- 与えることに徹している
- 記事のオリジナル度が高い
上記は、私個人の推測の域を出ませんが、おそらくほぼ当たっているのではないかと思っています。
サイボウズ式は、大企業のオウンドメディアですし、ブランディング目的のオウンドメディアです。
ですが、個人や小規模企業のオウンドメディアでも、他の目的のオウンドメディアでも、上記でまとめたポイントは、どれも成功へ向けての重要なポイントになります。
なので、上記でまとめた成功ポイントは、ぜひ、参考にしてください。
オウンドメディアのマネタイズ成功7つのポイント
先のサイボウズ式の成功ポイントも踏まえた上で、あらためてオウンドメディアのマネタイズ成功ポイントを整理しまとめておきます。
オウンドメディアのマネタイズ成功ポイント
- オウンドメディアの目的を明確にする
- ジャンル・分野の特性を見極める
- 売らずに与えて与えて与える
- 見込み客のことを徹底的に知る
- オリジナルにこだわる
- 最低限のノウハウを習得する
- 逆算して最小のアクセス数で利益を得る(※)
- とにかく発信と改善を継続する
(※)広告収入目的の場合は当てはまりません(大量なアクセス数PV数が必須なので)。
オウンドメディアの目的を明確にする
まずは目的!これ、基本中の基本ですね。まずは、オウンドメディアの目的やコンセプトを明確にしましょう。時間をかけても良いです。オウンドメディアの目的を明確に自分に落とし込んでください。
関連記事
➡︎ オウンドメディアの【目的5パターン】役割や必要性も説明!
ジャンル・分野の特性を見極める
YMYL分野のオウンドメディアの場合は難易度が高いので要注意です。事前に競合のYMYL分野のオウンドメディアのリサーチをしっかり行なうようにしてください
もし、どこも上手くいっていないようならオウンドメディアには取り組まない方が良いかもしれません。
関連記事
➡︎ YMYL系ジャンルとは何ですか?【この領域を避けるべき3つの理由】
売らずに与えて与えて与える
オウンドメディアで商品やサービスをアピールするのはやめましょう。アピールするにしても、最低限のレベルで超さりげなく自然に…で止めておきましょう。
売るのではなく、与えることに徹してください。人(見込み客)から何かを得たいのであれば、人(見込み客)に与えることが先です。
売らずに、与えて、与えて、さらに与える。です。
見込み客のことを徹底的に知る
見込み客のことを知れば知るほど、良い記事コンテンツとなっていき、喜ばれ、感謝され、良い反応となって返ってきます。ネタが尽きるようなことにもなりません。検索順位もアクセス数もすべてがアップしていきます。
ここ、最も重要なポイントです。
オリジナルにこだわる
誰かの記事を真似るようなことはしないでください。検索結果に出てくる記事が同じような内容の記事ばかりでは、検索者・読者(見込み客)はどう思うでしょうか?
他の記事と比較して、
- よりわかりやすい
- より詳しい
- より新しい情報である
- より独自の方法
- 独自の主張
- リアルな体験談
- ケーススタディ
- etc
オリジナルにこだわってください。オリジナルは間違いなくプラスに働きます。
最低限のノウハウを習得する
必要以上のノウハウを習得する必要はありません。ですが、最低限のSEO対策ノウハウやライティングノウハウ、そして、マーケティングの原理原則など、基本的なことは必ず学んでおきましょう。
ただし、書籍やネットからの学びだけだと、汎用的な学びで終わり、実践につなげていけないケースが多いので注意してください。
関連記事
以下は、オウンドメディア型のホームページで集客していくために、基本的なことを学べる初心者向けの入門講座です。無料で購読できます。
逆算して最小のアクセス数で利益を得る
大量アクセス、数打ちゃ当たる…的な発想ではなく、なるべく絞ったアクセスを集めるようにしてください(注:絞り過ぎもダメですが…)。
たしかに、オウンドメディアでマネタイズをするなら、ある程度のアクセス数は必要です。ですが、アクセス数の多さにこだわると本質を見失っていきます。
目標から逆算して最小のアクセス数で利益を得るという発想を持ってください。
とにかく発信と改善を継続する
続けた人だけが得られる利益というものがあります。だいたい利益というものは、そうやって得られていくものですよね?
ビジネスでは引き際が大事な場合もあるので、難しい部分もありますが、勝利は続けた人にしか訪れません。オウンドメディアでの発信と改善を継続していきましょう。
関連記事
➡︎ ホームページ改善9ステップ【改善点やポイントを初心者向けに解説】
オウンドメディアおすすめのマネタイズモデル
さいごに、10個のマネタイズ収益化モデルの中から、私がおすすめできるマネタイズモデルは何か?を提示して終わりたいと思います。
私たちのような個人事業や小規模事業の場合、おすすめできるのは、収益化モデル⑨のリストマーケティングにつなげるオウンドメディアだと思っています。
最も多く採用されているマネタイズモデル
ちなみに、私自身も私のクライアントさん達も、採用しているのは、この収益化モデル⑨のリストマーケティングにつなげるオウンドメディアです。
また、他の成功されている多くも方々も、採用しているのは、この収益化モデル⑨のリストマーケティングにつなげるオウンドメディアです。
最も多く採用されている理由
なぜなら、
この収益化モデルであれば、オウンドメディアに何十万、何百万という大量のアクセスは要りません(個人事業や小規模事業で利益の出る自社商品がある場合)。
また、同時にリストマーケティングのメリットも得られていきます。そして、リストマーケティングは一人でも実践していくことも可能です。
オウンドメディア × リストマーケティング
このモデルでのマネタイズが一番現実的なんです。(かつ最強)
私たちのような個人事業や小規模企業には、収益化モデル⑨のリストマーケティングにつなげるオウンドメディアがおすすめです。
注:さまざまな業種や個人の状況があるので、必ず全員におすすめというわけではありません。
まとめ
以上、オウンドメディアのマネタイズ10個のモデル、失敗事例や成功事例、そして、オウンドメディアのマネタイズ成功ポイントなどを説明してきました。
オウンドメディアを始めるのは簡単ですが、オウンドメディアのマネタイズ収益化となると決して簡単ではありません。上手くいかない人も多くいます。その結果、オウンドメディアなんてやるな意味ないと文句を言う人達もいます。
ですがその一方、オウンドメディアで上手くいっている人もたくさんいます。大きな成果を安定的に得られている人もたくさんいます。
あなたの オウンドメディア(ホームページやブログなど)も、成果を出せるようになることを願っています。
参考)
オウンドメディア…と言っても、その実態はホームページやブログと同じように、ウェブページが集まった単なるウェブサイトです。
オウンドメディア集客…とは呼んでいませんが、オウンドメディア型のホームページ集客に関する、初心者向けの無料のメール講座を現在公開しています。
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