売れない商品やサービスを売るための方法【8つの工夫やコツ】
更新日:2023年9月16日 筆者:鈴木俊雄(@smart_plan_ts、Facebook)
売れない商品やサービスを売るための方法【8つの工夫やコツ】
要約
売れない商品やサービスを売る方法、および、商品を売るための工夫やコツなどについてまとめています。
売れない商品やサービスを売るための8つの工夫やコツ
- 「商品の売り方の原則」を反映する
- コンセプトを徹底的に見直す
- 伝え方やメッセージを改善する
- コンテンツマーケティングを実践する
- リストマーケティングを実践する
- フロントエンド商品を挟む
- 商品やサービスの価格を上げる
- 商品の認知を最後にする
上記の詳細、および、商品が売れない原因や理由についても説明しています。詳しくは本文をご覧ください。
この記事は、
- 売れない商品を売るために何か良い方法はありますか?
- なぜ、私の商品は売れないの?その原因や理由を知りたい…
- 売れない商品を売るための工夫やコツを教えてください
といったような質問や悩みのある、ビジネスやマーケティングの初心者の方へ向けてまとめています。
この記事を読むことで、
- 売れない商品を売るための方法が分かります。
- 商品が売れない原因や理由、および、対策が分かります。
- 売れない商品を売るための工夫やコツが分かります。
- あなたの商品が売れる可能性が高まります。
注:当記事の対象は、モノ売り・物販・店舗型・安価商品・薄利多売ではありません。コト売り・スキルやノウハウの提供・高価なサービス(商品)を対象としています。また、中大手企業向けではなく個人事業やスモールビジネス向けの内容となっています。
この記事は、私自身や私のクライアントさんの実体験、および、多くのご相談者さんからヒアリングしてきた内容、さらには、実際に成功されている方から聞いた売り方などを元にまとめています。
なので、教科書通りの(例:まずは商品の認知度を高めましょう…みたいな)、あまり役に立たないアドバイスは載せていません。
その代わり、より実践的で、より効果的なアドバイスを載せていますので、ぜひ、隅々まで参考にしていただけたらと思います。
注:かなりボリュームのある記事となっていますが、有料講座の一部をそのまま記事に落とし込んだので長くなってしまいました。ご理解お願いいたします。
【 目次 】
売れない商品サービスを売るための方法【8つの工夫やコツ】
まず、この記事の構成を簡単に説明しておきます。
- 売れない商品を売る手順・方法
- 商品が売れない6つの原因・理由と対策
- 売れない商品を売るための8つの工夫・コツ
- 売れないものを売るのに参考になる書籍
売れない商品を売る手順・方法
売れない商品を売るための大まかな手順・方法について説明します。
商品が売れない6つの原因・理由と対策
さまざまなクライアントさんやご相談者を見てきた結果、商品が売れない原因や理由は、ある程度決まっていることが分かっています。その代表的なものを6つに絞って説明します。
売れない商品を売るための8つの工夫・コツ
売れない商品を売る工夫やコツなどもある程度は決まっています。今まで私やクライアントさん達が実践してきた中で、特に効果的だった8つについてお伝えします。
売れないものを売るのに参考になる書籍
売れないものを売る…というテーマで、いくつかの書籍も販売されています。物販や店舗などを対象にしたものが多いですが、基本的な共通事項は参考になるので紹介しておきます。
ではまずは、「売れない商品を売る手順・方法」から説明していきます。
売れない商品を売る手順・方法
売れない商品を売る手順・方法の大まかな流れは下記の通りです。
売れない商品を売る手順・方法
- 商品の価値をもう一度評価をする
- 商品が売れない本当の原因を特定する
- 商品自体または売り方を改善する
1.商品の価値をもう一度評価をする
まず最初に、以下を確認してください。
- 売れる商品が売れないのか?
- 売れない商品が売れないのか?
あなたの商品はどっちか?ということを確認してください。
あなたの商品が、売れない商品(=顧客にとって価値のない商品)でないことを確認してください。売れない商品を売ることはできません。
いや、売れない商品を売ることもできます。心理学などを悪用すれば売れるかもしれません。たとえば、何の価値もない石コロだって売ることができるかもしれません。
でも、それは限りなく詐欺に近い行為ですよね。売れないものを売ってはいけません。
また、売れない商品なのに、売り手側が売れる商品だと思い込んでしまっているケースも多いです。
なので、
まずは、売れない商品が売れていないのではなく、売れるべき商品が売れていない……という状況かどうかを確認してください。
「たぶん売れる商品だと思います…」…という、たぶんレベルでは弱いです。実際にお金を支払って、その商品を実際に手に入れて、喜んでいる人が少なくとも3人は存在する。そういうものが売れる商品です。
確実に売れるレベルに商品が達していない場合は、どう売るかよりも商品の価値レベルを上げることが先決です。実際に数人に売ることが先決です。
2.商品が売れない本当の原因を特定する
本来、売れるはずの商品(価値のある商品)が売れていないのであれば、何か必ず原因があります。商品が売れない原因を特定しましょう。
これまでクライアントさんやご相談者を見てきた経験上、複数の売れない原因が重なっていることが多いです。
なので、
あなたのマーケティングやセールスのプロセスを「点」ではなく、「俯瞰(全体像・線・面)」で見てみることも重要になってきます。
また、安易に、手法やツールやテンプレートなどに原因を求めてしまうケースも多いです。
たとえば、
ホームページが悪いから…、Facebookはダメだ…、AIDAの法則(フレームワークやテンプレート)は古い…、などなど。
でも、本当の原因はそういう所じゃないことがほとんどです。
もっと本質的な部分、もっと根本的な部分に問題があって、手法やツールやテンプレート自体が問題であることは、ほとんどありません。
商品が売れない本当の原因を特定してください。
3.商品自体または売り方を改善する
商品が売れない本当の原因が特定できたら、あとは原因を除去するための対策を進めていくだけです。
だけです…とは言っても、その対策をどうやっていけば良いのかは難しいですよね。原因だって簡単に特定できないかもしれません。
そこで、以降、
商品が売れない代表的な原因と対策、および、それに関する工夫やコツなどをお伝えしていきます。
商品が売れない6つの原因・理由と対策
商品が売れない主な原因や理由は下記の通りです。あなたの商品は、いくつ当てはまりますか?
商品が売れない6つの原因・理由
- 自己満足の商品になっている
- ターゲットが絞り込めていない
- ターゲットを絞り込みすぎている
- 機能やメニューを絞り込めていない
- 売り手の差別化ができていない
- 商品の売り方を誤っている
上記について、一つずつ詳しく説明していきます。
自己満足の商品になっている
自己満足の商品……これ多いです。
相手が求めている商品でなく、自分が満足する商品、自画自賛の商品になっていて売れないというケースは非常に多いです。
この場合、何をどうやっても、その商品は売れません。
自己満足商品となりやすいケース
また、自己満足商品は、
特に、
- 自分の好き
- 自分の得意
- 自分のやりたいこと
などを最優先して起業された方に多く見受けられます。
もちろん、自分の好き・得意・やりたいことなどは重視すべきです。なぜなら、やる気・情熱・継続力など、これらのビジネス成功要素に、とてつもなく大きく好影響を与えるからです。
なんですが、順番を間違えてはいけません。
一番先に考えるべきことは、自分ではなく相手(ターゲット)です。相手は何に悩み、何を求めているかです。自分は二の次です。そこを絶対に間違わないようにしてください。
少しだけ範囲を広げてみませんか?
自分の好き・得意・やりたいこと、にこだわって理想を追求するのも良いのですが、
- 好き → 嫌いじゃない
- 得意 → 苦手ではない or 身につけてみたい
- やりたい → やってみるのも悪くない
と、このくらいまで広げてみても良いのではないでしょうか?すると、あなたが提供できる価値ある商品の幅が広がりますよ。
もし、自己満足型の商品になっている場合は、上記のアドバイスも参考に、商品の改善を試みてください。
ターゲットが絞り込めていない
売れない商品は、ターゲットが絞り込めていないケースが多いです。
あの人にも、この人にも、こんな人も、あんな人も、みーんなに買ってもらいたい。みーんなのお役に立ちたい、立てるはず……
この思いは、人としては悪いことではありません。ですが、ビジネスやマーケティングの視点から見たら、これは最悪な考え方になってしまうんです。
売れる商品はどちらか?
以下の例を見てください。
ダイエット商品の例です。
- 男性、女性、お子さん、20代、40代、60代、80代、運動好きも運動嫌いも、健康目的の人も、オシャレ目的の人も、誰でも効果が得られる『オールダイエット』
- 背中のお肉で悩む40代の女性向けに特化した『背中スッキリ!美ボディ実現ダイエット』もう薄着も怖くなくなります!
さて、売れるダイエット商品はどちらでしょうか?
:
売れるのはターゲットを絞っている後者ですよね。前者はボヤ〜っとしていて、刺さるポイントが何もありません。
ターゲットの絞り込み効果
もし本当に誰にでも有効となる商品であったとしても、ターゲットを絞ることで売れるようになります。
さらに、ターゲットを絞った分、商品もより専門的になり、質や価値もアップし、売り文句もより刺さるものにできるので、さらに売れるようになります。
ターゲットが絞れていないという場合は、思い切ってターゲットをギューっと絞ってみてください。
ターゲットを絞り込みすぎている
ターゲットを意味なく絞り込み過ぎてはいけません。
「さっきターゲットを絞り込めって言ってたじゃないですか!なのに、今度はターゲットを絞り込みすぎるなって…」
と思った人もいるかもしれませんね。でも、絞りすぎもよくないです。
ターゲットを絞ることは、マーケティングを少し勉強すれば知ることになります。だから、ターゲットを絞ることまではやっている。でも、やりすぎちゃう。そういうケースもあります。
ターゲットを絞り込みすぎた例(私の場合)
私は主に、ウェブ集客の初心者の方へ向けて、「検索マーケティング(SEOなど)×リストマーケティング」を教えサポートする商品(カリキュラムやコンサルなど)をメインに提供しています。
そこで、“パソコン苦手な人”に絞ったんですね。そして、“パソコン苦手ならiPadでホームページを作ったり集客しましょう!”というコンセプトで訴求していたんです。
まぁ、そんなに悪い絞り込みでもなかったのですが、今の時代、パソコンは普通になら触れます…って人もかなり多いですよね。
結果、私の場合は、ターゲットを絞り込みすぎて、パソコンは普通に触れる…って人達をすべて逃していたんです。
ちょっと絞り過ぎていたようです。
・・・
ターゲットは絞り込めるだけ絞った方が良いです。でも、意味のない絞り込みになったり、あまりにも市場を狭めてしまう絞り込みにならないよう注意してください。
もし、ターゲットを絞りすぎているという確信があれば、絞り込み条件を少しだけ広げてみてください。
でも、そのとき、広げすぎないように注意してくださいね。元も子もないですから。
機能やメニューを絞り込めていない
ターゲットが適切に絞れていても、商品の機能やメニューが絞れていないと売れない可能性が高まります。商品の種類数が多い場合も同様です。
例で説明した方が早いので例で説明しますね。コト売りでなくモノ売りの例になってしまいますが、わかりやすいので飲食店で説明します。
機能やメニューを絞り込めていない例
- カレー、うどん、寿司、ナポリタン、中華丼、お刺身、ケーキ、サムギョプサル、肉じゃが、味噌ラーメン…何でもそろっているレストラン「いろいろ屋」
- 津軽・越後・信州、厳選三種の特製味噌を黄金比率で配合した『やみつき黄金味噌ラーメン』が人気の「味噌ラーメン専門屋」
- 毎日食べても飽きない美味しさと新しさ!期間限定の手仕込チキンカレーも!「カレー専門店カレーハウスCoCo壱番屋」
さて、ラーメンを食べたい人はどのお店に行くでしょうか?カレーを食べたい人はどのお店に行くでしょうか?「いろいろ屋」に行くでしょうか?
では、何を食べたいか決めていない人であれば「いろいろ屋」に行くでしょうか?行きませんよね。ラーメンかカレーの二択になるはずです。
売れない商品は、あれもできる、これもできると色々と詰め込みすぎている場合があります。
何でもできますは、何もできません
何でもできます=何もできません
マーケティングでは、「何でもできます!」は、「何もできません…」と言っているのに等しいと言われます。実際はそうじゃなくても、そう思われてしまうんですね。
機能やメニューが多すぎる場合や、商品の種類が多すぎる場合は、相手にとって本当に必要なもの、望むもの、重要なもののみに絞ってみましょう。
※ 起業初期などはメインの商品は1コ(1メニュー)のみがおすすめです。
売り手の差別化ができていない
差別化と言えば、商品やサービスの差別化をしましょう!……が一般的だと思いますが、多くの場合、商品はすでに飽和状態となっています。さまざまな特徴をもった既に差別化されたもので溢れています。
そのような状況で無理矢理に差別化しようとすると、ターゲットからズレてしまったり、へんてこりんな条件をつけちゃったり、笑えて売れない変な差別化になってしまう可能性が高くなります。
商品の差別化が難しいのであれば、商品は普通で良いのです。仕方ないです。(ただし、競合と比較して「ココが違います!」と言える必要はあります(絞った競合との比較のみで良い))
さてどうするか?商品での差別化が難しい場合どうするか?
そこで、商品ではなく売り手の差別化です。売り手の差別化に努めてみてください。
なぜなら、結局は、
何を買うか?ではなく、誰から買うか?
を人は重視するからです。
売り手の差別化といっても、特殊な能力を持って差別化しろとか、強烈なキャラクターを演じろとか、そんなことをする必要はありません。
競合よりも丁寧で分かりやすい、競合よりも誠意がありそう、競合よりも寄り添ってくれそう、といったようなものでいいんです。
もちろん、商品自体も差別化できた方が絶対に良いです。ですが、それが難しい場合は、売り手の差別化に努めてみてください。
商品の売り方を誤っている
商品に何の問題もない場合は、あとはもう売り方ですね。売り方に原因があるケースも非常に多いです(集客のやり方も含みます)。
- 売り方の基本原則を知らない…
- 売れる売り方を知らない…やっていない…
- 売れない売り方を全力でやっている…
- “売れる”につながらない集客をしている…
こういうケース、非常に多いです。
売り方については、もっと細かく原因が分かれていくので、とてもここで全てをまとめ上げることができません。
ですが、いくつかは次の「売れない商品を売る8つの工夫・コツ」を学べば、自然と解決に向かっていくはずです。
なので、「もしかしたら売り方がマズいのかも…」と思う場合は、以降も続けてお読みください。
売れない商品を売るための8つの工夫・コツ
売れない商品を売るための工夫やコツをお伝えしていきます。
売れない商品を売るための8つの工夫・コツ
- 「商品の売り方の原則」を反映する
- コンセプトを徹底的に見直す
- 伝え方やメッセージを改善する
- コンテンツマーケティングを実践する
- リストマーケティングを実践する
- フロントエンド商品を挟む
- 商品やサービスの価格を上げる
- 商品の認知を最後にする
以上を実践していけば、おそらく、あなたの商品は今よりも売れるようになります。
ひとつ一つ詳しく説明していきます。
「商品の売り方の原則」を反映する
まずは、商品の売り方に関する基本原則を知っておいてください。基本原則は下記の7つです。
商品の売り方 7つの原則
- ターゲットの問題に焦点を合わせる
- 主語はターゲット(あなた)にする
- 問題が解決できることをターゲットに約束する
- すべてをターゲットにとって価値あるものにする
- ターゲットが必要とする情報はすべて提示する
- ターゲットが納得できる証拠を提示する
- ターゲットを分かれ道に導く
応用力と行動力のある人は、この原則を理解するだけで、売れない商品が売れるようになるかもしれません。そのくらいこの原則は重要です。
詳しくは下記の記事にまとめているので一読してみてください。
➡︎ 商品の売り方に面白いアイデアは不要です【7つの原則・コツ】
コンセプトを徹底的に見直す
コンセプトは商品自体に大きく影響を及ぼしますが、売り方にも影響を及ぼします。すなわち、コンセプトはマーケティング全体に影響を及ぼすということです。
コンセプトが悪いと、売れる商品にはなりませんし、売れる売り方もできません。何をやってもダメになってしまいます。
コンセプトを徹底的に見直してみてください。
特に見直すべきコンセプト要素は、
- 誰に
- 何を
- なぜ
です。
誰に
以下の誰に(ターゲット)に関する質問に答えてみてください。
- 曖昧ではないですか?
- 絞れていますか?
- 絞りすぎていませんか?
- ズレていませんか?
- 具体的で明確ですか?
- あなたの既存顧客の特徴は?(→今まで一番売れてる顧客属性に合わせていく)
何を
以下の何を(商品・サービス・手段)に関する質問に答えてみてください。
- 特徴は?
- メリットは?
- ベネフィット(相手が得られる利益)は?
- それらは具体的で明確ですか?
- それは本当に相手の求めているものですか?
- 他と何が違うのですか?
なぜ
以下の質問に答えてみてください。
- なぜ、そのターゲットなのですか?
- なぜ、それが必要なのですか?
- なぜ、この商品なのですか?
- なぜ、これを買わないといけないのですか?
- なぜ、他の商品だとダメなのですか?
- なぜ、あなたから買わないといけないのですか?
上記のすべてに答えてみてください。そして、重要となるキーワードやポイントを整理し、簡潔に短いキャッチコピーを作ってみてください。
そのキャッチコピーで
- 刺さるか?
- 興味をひけるか?
- 欲しくなるか?
- 売れそうか?
などをチェックしてみてください(できれば見込み客など第三者も巻き込んで)。
コンセプトを変えて、売れない商品が売れるようになることは少なくありません。
関連記事
➡︎ サービスコンセプトの作り方【自分という名の商品を売る秘訣】
➡︎ ブルーオーシャンの見つけ方【ひとり起業は業界や仕事選びが9割】
伝え方やメッセージを改善する
上記にも出てきたキャッチコピーも含めて、商品の伝え方はとても重要です。
売れる商品であっても、売れるコンセプトであっても、伝え方次第で一気に売れなくなります。逆に、売れない商品が伝え方を変えることで一気に売れるようにもなります。
ホームページ、ブログ、ランディングページ(LP)、商品説明、SNS投稿、チラシ、ステップメール、メルマガ、LINE公式アカウント、セミナー、プレゼンテーション、セールス……
メッセージを伝えるメディアや媒体はいろいろあります。そこでの伝え方で売れ行きは大きく変わってきます。
この伝え方のポイントも、この記事内ではとてもお伝えしきれません。そのくらい多くのノウハウがあります。ですが、真っ先に見直すべきポイントは決まっています。それは、
キャッチコピー(またはヘッドコピー)
です。
まずはキャッチコピーを改善してみる
キャッチコピー、ヘッドコピー、大見出し、すなわち、相手に最初に伝える一文、一言、ワンフレーズですね。まずは、ここを真っ先に改善してみてください。
なぜなら、他のメッセージ(詳細な本文や説明など)をまったく変えなくても、このキャッチコピー(場合によってはサブコピーも含む)を変えるだけで、売上が変わるケースが山ほどあるからです。
ベネフィットを入れる
ポイントの一つは、ベネフィット(相手が得られる利益)を入れることです。特徴でもなく、メリットでもなく、ベネフィットを示すことが重要です。
例)
- X:オンラインで自宅から参加できる「商品の売り方講座」!今なら割引価格で参加できます!(特徴やメリットのみ)
- 〇:売り込まずに成約率が5倍になる「商品の売り方講座」!毎月の売上を安定させる方法!!(ベネフィットを含んでいる)
上記を比較してみてください。後者の方が売れます。
主人公はあなたではありません
あと、付け加えておくと、キャッチコピーに限らず、自己中心的(売り手目線)なメッセージになっているケースが非常に多いので、その点も見直してみてください。
主語や主人公に注意してください。
- X:「私は、私達は、当社は、弊社は、この商品は、このサービスは、」など
- 〇:「あなたは、あなたが、あなたの、あなたに、あなたも、あなたを、」など
伝え方次第で、売れない商品も売れるようになります。(その逆、伝え方次第で売れる商品も売れなくなります。)
関連記事
➡︎ サービス名の決め方や考え方16のコツ【個人でも売れる名称に!】
➡︎ セミナー集客に効く18のキャッチコピー・タイトル付け方【例あり】
コンテンツマーケティングを実践する
ビジネスで何よりも重要な条件が「信頼」です。これを超える条件はありません。「信頼」無くして商品は売れません。
その「信頼」を獲得するのに効果的なのがコンテンツです。
コンテンツとは、具体的に言うと、
- オウンドメディア(ホームページやブログなど)の記事
- SNS投稿
- YouTube動画
- PDFの冊子やレポートなど
- メルマガ
- セミナー
などです。
もちろん、コンテンツの内容は、ターゲット(見込み客)にとって役立つ情報でなければいけません。
たとえば、ホームページ内の商品宣伝ページ(ただの宣伝ページとなっている場合)などは、有効なコンテンツとは言えません。
ちなみに、今、読んでいただいているこの記事はコンテンツです。
あなたに役立てればと本気で思ってまとめています。その代わり、この記事を通して、ほんの少しでも私を信頼してもらえれば…と思っているわけです。
結果、わずか何人かもしれませんが、小さい小さい初期の信頼感は、この記事コンテンツで獲得に至ります。
あとは、積み重ねです。少しずつ大きな信頼に育てていくのがコンテンツの役割だと思ってください。
そして、商品を売るのは最後の最後です。ずーっと後です。でも、その頃には「信頼」もだいぶ大きくなっています。なので売れるんです。
これがコンテンツマーケティングです。面倒くさいと思う人もいるでしょう。ですが、効果は絶大です。売れない商品も売れるようになっていきます。
オウンドメディア(自己所有のホームページやブログなど)を用意して、コンテンツマーケティングに挑戦してみるのもアリではないでしょうか。
関連記事
➡︎ WordPressを使った【オウンドメディアの始め方】14ステップ
リストマーケティングを実践する
リストマーケティングを簡単に説明すると、相手の連絡先を取得して、その連絡先宛てにコンテンツを配信していき、信頼を築いていって、そのあとに商品を紹介していくというやり方です。
コンテンツマーケティングと重なる部分もありますが、リストマーケティングは対象者(リスト)が絞られているということが重要なポイントになります。
リストは、あなたに少しでも興味がある人達の集まりです。あなたが与える情報コンテンツに少しでも興味がある人達の集まりです。
すなわち、あなたの商品に興味を持ってもらえるかもしれない人達の集まりとも言えるわけです。
まったく初見の人達に、あなたの商品を紹介する場合と、リストにあなたの商品を紹介する場合と、どちらが良く売れると思いますか?
圧倒的に後者の方が良く売れます。商品の質や価格、リストマーケティングのやり方などにもよりますが、5倍〜10倍は売れるようになります。
まだリストマーケティングを実践していない人は、リストマーケティングを始めてください。売れない商品が売れるようになります。
参考:メールマーケティングvsLINE
リストマーケティングに最適なツールはメールです。
メールではなく、LINE公式アカウントを用いたLINE配信でも良いのですが、アカウントの強制停止という大きなリスクがあるので、LINE公式アカウントをメインにするのは、あまりおすすめできません。
➡︎ メルマガとLINE公式アカウントの使い分け【3つのポイント】
参考:メールマーケティング統計データ
メールは、まだまだ健在です。
「2023年のメールマーケティング統計」米HubSpotより
- 電子メールマーケティングの収益は、2023年末までに約110億に達すると推定されています。(statistaのレポートより(※))
- B2Bマーケターの 81% は、コンテンツマーケティングで最も使用されている形式は電子メールのニュースレターであると回答しています。(コンテンツマーケティング協会のレポートより)
- B2Cマーケティング担当者の 87% が、電子メールマーケティング戦略の一環として自動化を活用しています。(HubSpotのレポートより)
※
関連記事
➡︎ リストマーケティングとは?やり方は?【7ステップで簡単に!】
➡︎ リストマーケティングで何を売るか?【個人でも売れる商品とは】
フロントエンド商品を挟む
もし、あなたの商品が高価な場合、どんなに良い商品だとしても、かつ、あなたが、ある程度信頼されているとしても、人はそう簡単に高価なものを「はい買います♪」とはならないですよね。
相手は、もっともっと、あなたを信頼したいと思っています。もっともっと信頼できないと高価なものは買えないと思っています。これ当然ですね。
そこで、
お試し商品(フロントエンド商品)の提供が必要となるわけです。
できれば、顔を合わせられるフロントエンド商品が良いです(オンラインZOOMでも構いません)。その方がより大きな信頼を獲得できるからです。
セミナーや勉強会、相談会、体験会、お試し、などが、よくある方法です。
このフロントエンド商品が一つのクッションになります。相手は、あなたという人間をより知ることができます。商品やサービスのレベルもなんとなくつかめます。結果、さらに信頼度が深まります。
信頼度が深まれば、売れない商品も売れるようになります。高価な商品も売りやすくなりますし、実際、売れるようにもなります。
もし、あなたが高価な商品(バックエンド商品)を扱っていて、フロントエンド商品を挟んでいない場合は、フロントエンド商品を用意してみましょう。
関連記事
➡︎ フロントエンド商品の作り方【5ステップで初心者向け簡単に】
商品やサービスの価格を上げる
商品やサービスの価格を思い切って上げてみてください(当然、価格に合った価値ある商品にすることが絶対条件です)。
でも、もしかすると、
「売れない商品なのに価格を上げる?さらに安くするのではなく価格を上げるだって?そしたらもっと売れなくなるでしょ?」
…と思った人もいると思います。
価値が同じか、価値を伝え切れていない
たしかに、人は商品の価格を比較して、より安い方を選びます。
でもそれは、商品の価値に差がない場合です。もしくは、買い手が、商品の価値をまったく理解できていない場合です。
人は本来、金額ではなく価値で商品を選びます。人は自分にとってより良いものを選びたいと思っています。価格は二の次だと思っています(無意識で)。
たとえば、
- 月 3万円のAアパート(2LDK・築3年・駅徒歩60分・バス無し・コンビニ無し・事故物件)
- 月15万円のBアパート(2LDK・築3年・駅徒歩5分・WIFIあり・コンビニ有り・優良物件)
安さ第一で「月3万!安っ!Aに決めます!」…とはなりませんよね。「月15万?はぁ?あっちの物件は3万なのに?高い!ぼったくり!」とはなりませんよね。
無職の借金生活だったらAにするかもしれませんが、でなければ、たとえ予算的に少し苦しくても頑張って働いて節約しながらでもBに住みますよね。
人は本来、金額ではなく価値で商品を選びます。
であれば、商品の価値を上げてみませんか?
価値は意外と簡単に上げられる?
とはいえ、商品の価値を上げることは簡単なことではありませんよね。
でも、誰もが皆んな低価格を実現しようと一生懸命です。
すると、ものすごい企業努力でコストを下げるか、ものすごいビジネスモデルを生み出さない限り、料金を下げる分、必ず商品の価値も下がっていきます。
なので、業種・業界・サービスの内容などにもよりますが、競合に対して、あなたの商品の価値を上げることは、さほど難しくない場合も多いです。
価値が上がれば価格もバンと上げられます。堂々と上げられます。
高価な商品のイメージ
また、人は皆んな下記のイメージをもっています。
- 安価 = 粗悪品
- 高価 = 価値ある良いもの
もちろん、世の中には、安くて良いものもあります。高くて粗悪なものもあります。でも、多くの場合は、上記の通りになります。
料金を比較されて安いものが選ばれる状態から、価値を比較されて価値あるものが選ばれる状態に変えていくようにしましょう。
価値も価格も自分で勝手に決めない
注意することは、自分本位での価値設定にならないこと。自分本位で「すごいが価値ある!」「この商品は絶対にイイ!」と決めつけないことです。価値を決めるのは買い手です。
なお、料金設定の上限も勝手に決めないようにしてください。
たとえば、りんご1個あたりが1万円という価格は、やり過ぎだと思いますか?思いますよね。
でも、実際に、りんご1個あたり1万円で、年に数千万円の売上をあげた人は実在します(価値の創出に成功したから)。
高いとか安いとか、払えるとか払えないなどを、あなたが勝手に決めつけてはいけないということです。価格の上限は、売れなくなるラインまで上げて良いということです。これも覚えておいてください。
価格アップは良いことだらけ
価値を上げて、かつ、価格も上げれば、売れない商品が売れるようになることが多いです。
そうなると必然的に売上も利益も増えます。すると、集客数を減らしても大丈夫になります(集客が楽になる)。
すると、時間や余裕が生まれるので、商品にさらなる価値を付与していけるようになります。
そして、めちゃくちゃ価値ある商品になるので、顧客にすごく喜んでもらえるようにもなります。良いことだらけです。
実際に私も、価値と価格をバンと上げたら売れるようになりました。そして、ここ数年、価格を上げ続けています。でも、売れ行きはまったく変わりません。
あなたも、価格を上げてみてください。やってみる価値ありですよ。
価格は「価値」の「格」です
価格は、「価値」の「格」と書きます。高価は、「高い価値」と書きます。売れるのに重要なのは金額ではありません。価値です。
関連記事
価格の表示については、以下の消費者庁の記事なども参考にしてください。ルールを守るようにしてください。
商品の認知を最後にする
「とにかくまず最初に認知です!商品を広く知ってもらいましょう!」
というアドバイスをする人は多いです。
ですが、個人事業やスモールビジネスの場合は、これをあまり参考にしてはいけません。認知を先に…にこだわるとマイナスになっていくケースが出てきます。
商品の認知が最初?
「まず最初に商品を認知してもらいましょう!」というアドバイスは下記の法則からのものです。
- ↓商品を知らない(売れない)
- ↓商品を知っている&必要ない&欲求なし(売れない)
- ↓商品を知っている&必要あり&欲求なし(売れない)
- 〇商品を知っている&必要あり&欲求あり(売れる)
- 必要(ニーズ)…その商品が必要である・ない
- 欲求(ウォンツ)…その商品が欲しいという思いがある・ない
だから、まず最初に商品を「知ってもらいましょう!認知してもらいましょう!」となるわけですね。これ、マーケティングの学問としては、間違っているわけではありません。
でも、実践的なマーケティングとしては間違いだと言えます、
最初に商品認知となると、
いきなり、「商品をホームページで宣伝しよう!」「商品をSNSで投稿しよう!」「チラシやパンフレットを作って配ろう!」「広告出すぞ!」という行動に走っていく人が多くなります。
ですが、おそらくですが、
- あなたはまったくの無名です。
- 強烈なキャラクターの持ち主でもありません。
- あなたの商品はまったくの無名です。
- 世の中を変えるほどの画期的な商品でもありません。
ではないでしょうか?
であれば、何をやっても認知は至難の業です。。。
もしかしたら、SNSでバズらせ多くの人々に認知させることができるかもしれません。では、その確率は?宝くじを当てるのに等しい確率ではないでしょうか。
もしかしたら、広告を出せば広く認知されるかもしれません。では、認知されるまで、いくらの広告費がかかるでしょうか?計算してみてください。大企業しかできないです。
では、どうすれば良いのでしょうか。
商品の認知(提案)は最後にする
こういう流れを作っていきます。
先述の商品の認知を優先する流れと見比べてみてください。
- ↓必要ない&欲求なし(売れない)
- ↓必要あり&欲求なし(売れない)
- ↓必要あり&欲求あり(売れる条件が整う)
- 〇商品の提案(売れる)
- 必要(ニーズ)…その問題を解決する必要がある・ない
- 欲求(ウォンツ)…その問題を解決できるものがあれば欲しいという思いがある・ない
要するに、商品を知っているかどうかはどうでもいいんです。
人は商品を必要としていません。人は商品を欲しいと思っていません。人は、問題を解決したいだけです。
なので、商品に焦点をあてるのではなく、問題の解決に焦点を合わせられればそれでOKなんです。商品は最後にそっと差し出すだけです。
商品の認知(提案)が最後になるようなマーケティングの流れに変えてみてください。無駄な認知コストをかけないようにしてください。
売れないものを売るのに参考になる書籍
売れないものを売るための書籍も何冊か出版されています。
ただし、モノ売り・物販・店舗系のビジネスがベースになっているものが多いので内容の解釈には注意が必要です。
ですが、参考になる点も、いくつかは記載されています。興味あれば読んでみてください。
失敗から学ぶマーケティング〜売れないモノには理由がある
失敗から学ぶマーケティング〜売れないモノには理由がある(技術評論社)著者:森 行生 2021年
4000万人の購買データからわかった!売れない時代にすぐ売る技術
4000万人の購買データからわかった!売れない時代にすぐ売る技術(サンマーク出版)著者:大原昌人 2019年
売れないものを売る方法?そんなものがほんとにあるなら教えてください!
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売れないモノを売る技術
売れないモノを売る技術 (ベスト新書) 著者:河瀬 和幸 2011年
まとめ
売れない商品(相手にとって価値のない商品)を売る方法はありません。
でも、価値があるのに売れない商品を売れるようにする方法はあります。
悩み困っている人を救い助ける…そんなあなたの素晴らしい商品を、ぜひ、売れる商品にしていってください。
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