ビジネス書の選び方7つのコツ【ランキングやベストセラーに注意】
更新日:2023年4月8日 筆者:鈴木俊雄(@smart_plan_ts、Facebook)
ビジネス書の選び方7つのコツ【ランキングやベストセラーに注意】
要約
ビジネス書はどのような選び方をすれば良いのでしょうか。実際に私自身が効果を実感している「ビジネス書の選び方のコツ」を7つ紹介しています。
ビジネス書の選び方7つのコツ
- ベストセラー本に要注意
- ロングセラー本はおすすめ
- 大企業向けの本でないこと
- 初版発行日が古くないこと
- 執筆者は実践者であること
- 汎用的より専門的であること
- 電子書籍でないこと
この記事は、起業や副業を目指している方や、個人事業主や中小企業の経営をされている方で、
- たくさんあるビジネス書の中から何を選べば良いのかわからない…
- 失敗しないビジネス書の選び方のコツがあれば教えて
といったような、お悩みや質問がある方へ向けて答えています。
この記事を読むことによって、
- 失敗しないビジネス書の選び方がわかります。
- 無駄な読書時間が今より無くなります。
- 効率よく行動に移していくことができるようになります。
私も個人事業主としてビジネスをしているので、ビジネス書はよく読みます。
だいたい月に5〜10冊は読んでいるので、常に本選びをしている…という感じです。私の場合は、本選びは、けっこう楽しんでやっています。
あなたも、楽しみながら、自分のためや、会社、商品、お客様のためになる、そんなビジネス書の良書を選べるようになってくださいね。
どのようなビジネス書の選び方が良いのか?あくまでも私のやり方に基づくものですが、参考になれば幸いです。
ビジネス書の選び方7つのコツ
ビジネス書の選び方を7つのコツとしてまとめました。
ビジネス書の選び方7つのコツ
- ベストセラー本に要注意
- ロングセラー本はおすすめ
- 大企業向けの本でないこと
- 初版発行日が古くないこと
- 執筆者は実践者であること
- 汎用的より専門的であること
- 電子書籍でないこと
「ん?どういうこと?」と思われる項目もあるかもしれないので、ひとつ一つ説明していきますね。
ベストセラー本に要注意
ベストセラー本には要注意です。
なぜなら、ベストセラー本は、内容ではなく、販売プロモーションが上手くいって良く売れているというケースが少なくないからです。
そもそも、内容や質よりも、
- 一般受けするテーマ
- 流行や話題のテーマ
- 著者のネームバリュー
- 秀逸なタイトルやコピー
- 秀逸な帯の内容(紹介文等)
などのポイントが効いて本がよく売れているというケースが多いです。だから、私はベストセラー本を買って失敗したことが多かったです。
もちろん、ベストセラーの中には、本当に良質なビジネス書もあると思います。でも、その確率は低いと感じたので、私はもうベストセラーやランキングには目を向けていません。
ロングセラー本はおすすめ
ベストセラーでも、ロングセラーの場合は、ちょっと違います。でも、ここで言うロングセラーは、何年〜十数年、さらには何十年という超ロングセラーを指しています。
もう、それだけ長い期間ロングセラーであれば、もう誰が何と言おうと“本物”…という場合がほとんどですよね。普遍的なノウハウを学べます。バイブルです。迷わず買いで良いと思います。
たとえば、超ロングセラーで有名でわかりやすい本の一つは、D.カーネギーの「道は開ける」や「人を動かす」ですよね。文句無しの名著です。
大企業向けの本でないこと
最近は、個人事業主向けや副業向けなど、スモールビジネス向けのビジネス書も数多く出版されていますが、なぜか大企業や一流企業をベースにしたビジネス書が少なくありません。
大企業や一流企業のやり方や戦略や成功事例などが、まったく役に立たない…とまでは言いませんが、ほとんどの場合、役に立ちません(スモールビジネスをしている私たちにとっては)。
身の丈にあった書籍を
99%近くを占める中小企業〜個人事業主を取り上げるビジネス書ではなく、残りたった1%の大企業を取り上げるビジネス書がなぜこんなにも多いのか?……よく売れるからですかね?よく分からないです。
大企業や一流企業をメインで取り上げているビジネス書は、基本的に選ばないようにしましょう。
初版発行日が古くないこと
これは内容にもよるのですが、すぐに更新できるネット上のブログなどと違って、書籍は簡単には改版ができません。よって、書いてある内容がすぐ古くなるケースが多いので注意してください。
なので、なるべく、ここ1〜2年以内の初版発行日の書籍を選ぶのが望ましいです。
ですが、普遍的なノウハウなどを取り上げてるビジネス書や、先ほども出てきた、超ロングセラーとなるようなビジネス書は、かなり古くても問題ありません。
執筆者は実践者であること
偉い人や有名な人なんだけど、ビジネス経験のない人が書いたビジネス書というものがよくありますよね。。。
知識は豊富、文章は上手い、説明も上手い、だけど、そこに現実味はまったく足りていない。圧倒的に足りない…。結局、評論レベルになっている場合も多いです。
読むべきビジネス書は、実際にビジネスをやっている人(もしくはやってきた人)。失敗や挫折の経験が豊富で成功に至った人。そういう人が著者のものがおすすめです。
偉いとか有名とか関係無いです。
失敗や挫折もなく成功した人の本もちょっと危険です。ビジネスは必ず失敗が付きものだからです。ビジネスセンス抜群で、すんなり成功した起業家が書いた本を読んでも、自分に活かせる話は少ないでしょう。
著者が何者で何をしている人か(してきた人か)は、ここは、ビジネス書の選び方で、かなり重要なポイントです。著者紹介は必須チェックです。
汎用的より専門的であること
本というものは、多くの人に買ってもらうために、なるべく汎用性があり万人受けするような内容で作られていくそうです(著者の意図とは別に)。たしかに、商売上それが正解だと思います。
でも、汎用性があり万人受けするような内容…を言い換えると、広く浅く…となります。なので、こういうビジネス書は、実践へ向けては、ほとんど役に立ちません。
完全に初心者で、とりあえずどんなものかただ知りたい…というような入門段階の場合は、こういう一般ウケするビジネス書の方が良いのですが、何らかの結果を出したい場合は、内容が物足りなすぎます。
狭く深く具体的で実践的な書籍
もちろん、専門的なビジネス書も世には多く出ています。狭く深く具体的に書かれている実践向けのビジネス書を選びましょう。
電子書籍でないこと
これは、賛否あると思いますが、私は紙の書籍派です。なので、一応、ここでは、個人的には電子書籍はおすすめしない…としておきます。
電子書籍はたしかに便利です。めちゃくちゃ便利です。詳しくは省略しますがメリットだらけです。なのに、なぜ、紙の書籍の方を良しとするのか?
それは、電子書籍デジタルの文章より、印刷物の文章を読む方が集中力が続くんです。マーカーや書き込みなども紙の書籍の方がスラスラ書けます。
ただし、これには個人差があると思いますし、メリットも多い電子書籍です。なので、印刷(紙)・デジタル、読むのはあなたのお好きな方で良いと思います。
でももし、デジタルの電子書籍で、思うように集中してビジネス書を読めない…頭に入ってこない…というような場合は、紙の書籍に変えてみてください。
補足説明:ジャンル別ビジネス書の選び方ヒント
ビジネス書といってもジャンルはさまざまです。なので、ジャンル別の選び方について、補足して説明していきます。
ビジネス書のジャンル
- 起業・副業(ビジネス初心者)の場合
- 戦術や戦略系の場合
- WEBマーケティング系の場合
- ITツールやWEBサービスの手引書系の場合
- セールス営業系の場合
- 技術系の場合
- 原理原則やマインド系の場合
- 経営者自叙伝系の場合
- 事例やケーススタディ系の場合
- 自己啓発系の場合
起業・副業(ビジネス初心者)の場合
これから起業・副業するという人は、起業・副業に関するビジネス書を読んでも、おそらくピンと来ないことが多いはずです。なぜなら、未知の世界の話しだからですね。
ある程度、事前の知識を得るために、起業・副業の入門系のビジネス本を読むのは悪いことではありません。でも、できれば直接、人(先に起業している先輩や起業コンサルなど)から話しを聞いた方が良いでしょう。
あと、起業へ向けた、届け出とか、手続きとか、事業計画書の書き方とか、そういうことがメインの起業に関するビジネス書は、ビジネスが上手くいくためのヒントは書いてません(書いてあっても浅すぎる…)。気をつけてください。
戦略や戦術系の場合
戦略や戦術系のビジネス書は、ある程度規模の大きな企業向けのものが多いです。一部、スモールビジネスに置き換えて読めば参考になる場合もありますが、そういうポイントは少ないです。気をつけてください。
でも、中には個人ビジネスやスモールビジネス向けの戦略や戦術が書かれているビジネス書もあります。そういう本を選びましょう。
WEBマーケティング系の場合
WEBマーケティングに限りませんが、特にWEBマーケティングの進化は早いです。下手すると1年前の情報は無駄になります。
SEO対策、SNS活用、WEB広告、リストマーケティングのプロセス、集客できるホームページ、ブログの書き方、動画マーケティング、などなど。
WEBマーケティングに関するビジネス書は、初版が新しいもの(目安として1年から2年以内)を選ぶようにした方が良いでしょう。
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➡︎ WEBマーケティング情報収集方法ガイド【9種類を解説!】
ITツールやWEBサービスの手引書系の場合
ITツールやWEBサービス、アプリ、ソフト、これらの手引書系のビジネス書は、さらに進化が早く、わずか数ヶ月で、使えなくなる場合がよくあります。
なぜなら、アプリやソフトは、常にアップデート、バージョンアップ、更新…をしてるからですね。使用画面や操作手順など、コロコロ変わっていきます。
この類いのものは、とにかく新しい最新の本を選ぶようにしましょう。
セールス営業系の場合
セールスや営業も進化はしていますが、そのプロセスやノウハウ、コツ、ポイント、テクニックなどは、大昔からほぼ不変です。
なので、セールス営業系のビジネス書は、少し古いものでも大丈夫です。
ただし、あまり古いと、売り込み色の強いセールスについて書かれている書籍などもあるので、その点には注意してください。今は、“売り込まずに売る”という時代です(今後も)。
コピーライティング系の場合
コピーライティング(キャッチコピー、セールスライティング、など)も、進化はしていますが、そのプロセスやノウハウ、コツ、ポイント、テクニックなどは、ほぼ不変です。
紙(チラシやダイレクトメールなど)に書くコピーと、WEB上に書くコピー(ブログ記事やランディングページなど)では、少し異なる部分もあるので、その点には注意が必要ですが、原理原則や本質的な部分はほぼ不変です。
なので、コピーライティング系のビジネス書は、古いものでも役に立ちます。
原理原則やマインド系の場合
ビジネスを成功に導くための原理原則やマインドセットなど、こういうものは基本的に普遍的なものがほとんどです。ビジネス格言や名言集などもこの類いですね。古いビジネス書でも問題ありません。
経営者の自叙伝系の場合
大企業や一流企業の有名人経営者の自叙伝を読んでも、あまり参考になりません。読みものとしては大変面白いのですが、自分や自分のビジネスに対しては、あまり参考にならないことが多いということです。
たとえ無名でも、凡人状態から、失敗を繰り返し、泥臭く必死で頑張って、やっと成功に至った人の自叙伝の方が勉強になります。そして、内容も断然面白いです。
事例やケーススタディ系の場合
事例やケーススタディが書かれてあるビジネス書も、大企業や一流企業の例だと、やはり、あまり役に立たない場合が多いです。
個人や小規模企業のストーリーについて書かれてあるビジネス書の方が勉強になります。そして、断然面白いです。
自己啓発系の場合
自己啓発系の本は、私はほとんど読みません。読んでも、ふーん…で終わってしまうからです(私の場合は)。なので、選び方はよくわかりません。
このジャンルは古いも新しいも大企業向けかどうかもあまり関係ないと思われるので、自分が読みたいと思うものを選べば良いかな?…と思います。詳しくは分からないです。すいません。
補足:異なる業種をベースとした書籍に注意
ここまで、大企業や一流企業をベースとしたビジネス書は、おすすめしないと言ってきました。それと、同じような注意点がもう一つあります。
それは、異なる業種をベースとした書籍に注意するということです。
たとえば、ホームページの作成に関する書籍や、ネット集客、WEBマーケティングなどに関するビジネス書は、明言していなくても、物販や小売、ネットショップや店舗向けのビジネスをベースに書かれているものが何故か多いです。
もし、あなたのビジネスが、モノよりコト、モノでなく自分が商品となるような場合、そういうビジネス書を選んでしまうと、上手くいくものも上手くいかない場合が多いです。
なぜなら、当たり前なのですが、業種が異なれば、ノウハウも微妙にいろいろと異なってくるからです。
これは、ビジネス書を選ぶ際のかなり重要なポイントになるケースが多いです。十分に気をつけてください。
書評や口コミやレビューを読んでの選び方
Amazon(アマゾン)など、ネットでの書籍販売では、書評や口コミやレビューもたくさん載っています。
それらの、ビジネス書の書評や口コミやレビューを参考にしても良いのですが、結局のところ、あなたに合うかどうかは、その本を読んでみないと分かりません。
あなたにピッタリ合うビジネス書でも、口コミは悪く書かれているかもしれません。でも、それは、その人の評価でしかありませんよね。
この記事で、「こういうビジネス書は選ばないでね」…と私が述べた基準も、所詮は私個人の意見でしかありません。
だから、あまり、書評や口コミやレビューは気にし過ぎず、あなたが気になるビジネス書なら、誰が何を言おうが読んでください。あなたが、読みたいなら読むべきだと思います。
ビジネス書の読み方
ここまで、ビジネス書の選び方を説明してきました。本が選べたらその本を読んでいくわけですが、ビジネス書の読み方も知っておきたいですか?
ビジネス書の読み方については、下記の記事にまとめたので、興味ある場合は参考にしてください。(こちらも、“あくまでも私の場合は”…という内容です)
➡︎ ビジネス書の読み方9つのコツ【効果を得るには?本は何回読む?】
まとめ
以上、私個人を基準としたものでしたが、ビジネス書の選び方について説明してきました。
どんなビジネス書を読んでも、読んで得られるものがゼロ…ってことは、そうそう無いと思います。たとえビジネス書に選び方に失敗しても、一節くらいは何かのヒントが得られるはずです。
大切なことは、
常にインプットし、即アウトプットすること。
ではないでしょうか。
さぁ!あなたの未来を築く役立つビジネス書を選びに行きましょう!
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