ビジネス書の読み方9つのコツ【効果を得るには?本は何回読む?】
更新日:2023年4月8日 筆者:鈴木俊雄(@smart_plan_ts、Facebook)
ビジネス書の読み方9つのコツ【効果を得るには?本は何回読む?】
要約
ビジネス書はどのような読み方をすれば良いのでしょうか。私自身も効果を実感している、ビジネス書の読み方のコツを9つ紹介しています。
ビジネス書の読み方9つのコツ
- 違うと思ったら読まない
- 素直に否定せず受け入れる
- 読みたいところを先に読む
- マーカーやメモを入れる
- アウトプットする(書き出す)
- アウトプットする(説明する)
- すぐ行動や実践に移す
- 何回も何回も読む
- じっくり読む
この記事は、起業や副業を目指している方や、個人事業主や中小企業の経営をされている方で、
- ビジネス書の効果的な読み方がわからない…
- ビジネス本は何回くらい繰り返して読むべき?
- 成果につながるビジネス書の読み方のコツは?
といったような、お悩みや質問がある方へ向けて答えています。
この記事を読むことによって、
- ビジネス書の効果的な読み方がわかります。
- ビジネス本を何回くらい読むべきかがわかります。
- ビジネス書から成果を得られる可能性が高まります。
私も個人事業主としてビジネスをしているので、ビジネス書はよく読みます。
だいたい月に5〜10冊は読んでいるので、毎年100冊前後は読んでいると思います。起業当初はこの倍は読んでいました。
でも、読む冊数が多ければそれで良いかというと、そんなことはありませんよね。出版社にとって、本の売上を伸ばす目的が強いだけの駄作もたくさんあります。
また、読んで理解しただけ…行動に移さず……では何の意味もありません。
ですが、私は、ビジネス書を読んだおかげで、集客や売上が好転したという経験も少なくありません。おそらく、ビジネス書の“読み方”が重要なんだと思います。
では、どのようなビジネス書の読み方をしたのか?
私は本を読むスピードも遅いですし、私は「読み方」のプロではありません。なので、この記事で言っていることは、あくまでも個人的なものになります。
それでも何人かの人の役には立つかもしれない。と、そう思ったので、「読み方」についてまとめることにしました。なので、ぜひ参考にしてみてください。
【 目次 】
ビジネス書の読み方9つのコツ【効果を得るには?本は何回読む?】
この記事の構成は以下の通りとなっています。
- 効果につながるビジネス書の読み方9つのコツ
- なぜ、ビジネス書を読む?5つのメリット
- お金も時間も損しないビジネス書の選び方
- どうしても内容がわからない頭に入らない難しい
効果につながるビジネス書の読み方9つのコツ
ビジネス書の読み方のコツやポイントを9つの項目で説明しています。もし、あなたの本の読み方が今現在マズいのであれば、ここに示したコツの実践により、明らかな違いを感じられるようになるかもしれません。
なぜ、ビジネス書を読む?5つのメリット
ビジネス書を読むことのメリットについて振り返ります。わりと当たり前のことなのですが、かるく振り返ってみてください。本を読む意識が変わるかもしれません。
お金も時間も損しないビジネス書の選び方
本を読むには、たかだか数千円だとしてもお金がかかりますし、読むのに時間もかかります。読み方も重要ですが、選び方も重要です。無駄な本を選ばないためのポイントをお伝えします。
どうしても内容がわからない頭に入らない難しい
言われた通りの、コツ通りに読んでみた……それでも、ビジネス書に書いてある内容がわからない、頭に入らない、難しい、という場合に取る最終手段とは?
効果につながるビジネス書の読み方9つのコツ
ビジネス書はどのような読み方をすれば良いのでしょうか。実際に、私自身が効果を実感している、読み方のコツやポイントを9つ紹介していきます。
ビジネス書の読み方9つのコツは、以下の通りです。
ビジネス書の読み方9つのコツ
- 違うと思ったら読まない
- 素直に否定せず受け入れる
- 読みたいところを先に読む
- マーカーやメモを入れる
- アウトプットする(書き出す)
- アウトプットする(説明する)
- すぐ行動や実践に移す
- 何回も何回も読む
- じっくり読む
ひとつ一つ説明していきますね。
1.違うと思ったら読まない
タイトルや帯や目次を見て、役にたちそう!と思って買ったけれど、読み始めてみたら、つまらない……。ってことありませんか?
でも、せっかく買ったのなら全部読みますか?
私は、最初の十数ページ読んだだけの時点でも、つまらない、役にたちそうもない…と判断したら、一応、最後までパラパラとはしますが、その本はすぐに閉じて、二度と見ません。
良いビジネス書、役立つビジネス書は、だいたいの場合、最初から興味がひかれるように書かれています。最初つまらなければ、後半も期待できません。
冒頭で違うと思ったら、その本はすぐに閉じて次の本に移りましょう。
2.素直に否定せず受け入れる
ビジネス書に書いてあることで、「いやいや、それは違う」とか「これは嫌だな」と思うことがあっても、一旦は、素直に一切否定せず受け入れるようにしてください。
なぜなら、最初から否定モードだと、もし書かれていることの中に1粒のきらめくヒントがあったとしても、見つけられなくなるからです。
そもそも、読み手である、あなたの、ただの思い違いや思い込みで否定感が出てきただけかもしれません。
後でじっくり考えて、やっぱりどう考えても否定だ…となるならOKですが、最初から否定モードになるのはやめましょう。
なお、これは、「本」ではなく、「人」から話しを聞くときも同じです。否定をやめると、インプットされる情報の質が劇的に変わるので、ぜひお試しください。
3.読みたいところを先に読む
以前、実際に書籍を出版者から出版された方に直接聞いた話しです。
「実は、ほとんどのビジネス本は、重要なページは2割程度なんだよね。あとの8割は無理矢理書いた感じの内容になることが多いんだよ。なぜなら、ある程度の本の厚さが無いと売れないとからね。出版者としてはどうしてもページ数が必要らしいんだ。」
もちろん、全ての書籍がこうではないと思いますが、なんとなく理解できる話しですよね。
ということは、全部読む必要はない…と言えるわけです。
読みたいところ(重要なところ)を先に読んで、あとは、ケースに応じて読むか読まないか…でOKということです。
4.マーカーやメモを入れる
人間は自分で思っている以上にすぐものごとを忘れます。読んでいる瞬間は、「なるほど」「こういうことか」「あれに応用してみよう」「これは使えるぞ」となっても、すぐ忘れます(少なくとも私は)。
なので、マーカーを引いたり、本の余白にメモを書き入れます。汚くなりますがOKです。読み返すときに効率が良いです。
マーカーを引いたり、メモを書き入れて、自分オリジナルのビジネス書に変身させましょう。
5.アウトプットする(書き出す)
本にマーカーやメモを…と言いましたが、これではまだ記憶には定着しません。それに、まだぐちゃぐちゃとしていて整理されていない状態です。
なので、できれば、別途ポイントを整理してノートに書き出します。ノートはパソコンやiPadやスマホのメモアプリなどでもOKです。
これで、少しはあなたの記憶に定着します。
6.アウトプットする(説明する)
書き出してまとめる…と言いましたが、これでもまだ記憶には定着しきれていません。
最も記憶に定着させる良い方法は、読んだビジネス書の内容を自分の情報として第三者に話し伝えることです。
自分の情報として…と言っても、別に著者の知識を自分の知識のように話せということではありません。伝え手として責任を持って伝えてねという意味です。
人に話し伝えることで、かなり記憶に定着します。できれば、インプットしたら(読み終わったら)、すぐにアウトプット(話し伝える)してください。その方が効果的です。
7.すぐ行動に移す
単なる知識でなく、方法、やり方、コツ、手順、テクニック、などの類いに関する情報をビジネス書から仕入れたら、すぐ行動に移してください。
ビジネス書に書いてあること全ては無理だとしても、最低1つだけでもすぐに実践に移してください。
方法、やり方、コツ、手順、テクニック、などを学んで「へぇそうなんだ」で終わってしまったら、その本を読んでいないのに等しいです。。。
すぐ行動・実践に移すようにしてください。
8.何回も何回も読む
私の場合、良いビジネス書の場合は、最低でも3回、多い場合は、5回6回と、同じ本を読みます。
でないと細部の細部、裏にある意味、本質や真理、こういうところまで理解できないからです(たとえ簡単に書いてあったとしても)。
私と違って頭の良い方でも、回数こそ減るかもしれませんが、1回読んで終わり…はあり得ません。
役に立たないと判断した本は1回読んでブックオフやメルカリ行きでも良いですが、良書は何回も何回も読むようにしましょう。
参考)
最近の私は、新刊を買うよりも、昔に買った良書を再度何回も何回も読む…ということが増えてきました。なぜなら、その方が結果や成果に直結することが多いと感じるようになったからです。
9.じっくり読む
私は速読法を学んだことも無いですし、そもそも理解スピードも早い方ではありません。なので、私のようにじっくり読むのが、良いかどうかは正直言って分かりません。
でも、私の場合は、じっくり読む方が深く理解もできるし、応用展開にもつながっていきやすいです。
ある程度のスピードで急いで読んで、内容をパッと把握しようとしたこともありますが、それで何かを得られたという記憶はありません。
普段、ビジネス書をなんとなく急いで読んでしまっている人は、一度、ゆっくり、じっくり読んでみる。ということをしてみてください。
その他.「7回読み勉強法」
ここまで、9つのコツやポイントをお伝えしてきましたが、これらは私個人としての読み方のコツやポイントとしてまとめたものでした。
でも世の中には、著名人が公表している読み方についてのノウハウもあります。有名なものの一つは、東大首席卒でNY州弁護士の山口真由さんの「7回読み勉強法」です。
「7回読み勉強法」を簡単にまとめると、
- 1~3回目:全体像を感じる
- 4〜5回目:キーワードを意識して要旨をつかむ
- 6〜7回目:内容を把握する
となります。
この方法は、勉強法としては良いかもしれません。…なんですが、私の場合はピンとこなかったので、ここまでに説明してきた自分独自の読み方でビジネス書を読んでいます。
それにしても、東大首席卒となる人でも7回も同じ本を読んでるんですね。と言うことは、この記事のコツのところであげた「何回も何回も読む」は、ある程度マトを得ているのかもしれません。
気になる人は、「7回読み勉強法」も参考にしてみてください。
➡︎ 東大首席が教える超速「7回読み」勉強法(PHP研究所)
➡︎「7回読み」勉強法——東大首席卒・NY州弁護士 山口真由さんインタビュー
➡︎ 東大首席エリート実践! すらすら頭に入る「7回読み勉強法」(プレジデント)
なぜ、ビジネス書を読む?5つのメリット
ここまでの読み方のコツやポイントを聞いて、
「なんだか、本一冊を読むにも面倒なことが多いなぁ」
と思った人もいるかもしれませんね。
たしかに面倒といえば、だいぶ面倒です。何回も読めとか、書き出せとか、人に話せとか、、、。
でも、その結果、あなたが受け取れるものが大きいのであれば、たとえ面倒でもやった方が良いのではないでしょうかね?
下記に、ビジネス書のメリットを簡単にまとめました。
- 信用できる知識が手に入る
- 先人の知恵を受け取れる
- 成功者の考え方も身につく
- 新たな気づきが得られ視野が広がる
- 課題の解決や成果につながる
信用できる知識が手に入る
誰でも公開できるネット上の情報と違って、書籍の著者や内容には多くの審査が入ります。
なので、ビジネス書に書いてある内容は、ある程度は信用ができます。これは大きいです。
なぜなら、ネットのように嘘か誠かの取捨選択が不要だからです。無駄な労力を避けられ、心配をしなくても良いのはメリットです。
先人の知恵を受け取れる
世の中に新たな発見や発明は、そう多くありません。ビジネスやマーケティングの原理原則や普遍的なノウハウは、ネットの無い100年近く前に、先人が発見し整理してきたものばかりです。そして、それらは今もなお有効のままです。
ネットの無い時代、先人の知恵は書物にまとめられてきました。それを応用、加工して、今もなお書物として引き継がれています(たとえ現代人が新しい発見と言っていても)。
すべては先人のおかげであり、先人が多くの失敗を経て、多くの時間をかけて得た知恵は、ビジネス書から多く受け取れます。これは、とても大きなメリットです。
成功者の考え方も身につく
ビジネス書からは、その著者の知識や知恵を受け取ることができますが、ビジネス書の良書は、知識や知恵だけでなく、その人(著者)の考え方までも知ることができます。
どっちかというと、知識や知恵より、この考え方(本質)の方が重要だったりします。実際に会わずして、著者(成功者)の考え方までも身につけられることは大きなメリットです。
新たな気づきが得られ視野が広がる
自分の持っている知識なんて豆粒のようなものです。自分の視野なんて近場しか見えていません。と、私は思っています。
異業種の人やステータスの異なる人と接すると、新たな気づきが得られ視野が広がることが多いです。そういう人達に、実際には会えなくても書籍なら出会えます。
ビジネス書から、新たな気づきが得られ、視野が広がっていくことは、間違いなくメリットです。
課題の解決や成果につながる
ただ読むだけ…では何も変わりませんが、ビジネス書から見つけたヒント、手法、やり方、などを実践に移していけば、自分自身、または、ビジネスに何らかの変化が発生します。
問題や課題が解決することもあります。売上が伸びたり成果につながる場合もあります。人生が変わることさえあります。
ビジネス書の良書は、マニュアルにも、手引書にも、虎の巻にもなり得ます。さらなる良書は、先生にも、師匠にも、コンサルタントにもなり得ます。
お金も時間も損しないビジネス書の選び方コツ
ビジネス書の選び方を誤ると、読む時間が無駄になります。あと、書籍は数千円で安いとはいえ、本代も無駄になってしまいます。
なので、ビジネス書の選び方のコツ(注:これも私独自のものですが)もかるく紹介しておきます。
ビジネス書の選び方コツ
- ヒット本に要注意
- ロングセラー本を選ぶ
- 大企業向けの本でないこと
- 初版発行日が古くないこと
- 執筆者は実践者であること
- 広く浅くより狭く濃くであること
- 電子書籍でないこと
以上は、別の記事にまとめてあります。詳しくは下記の記事を参考にしてください。
➡︎ ビジネス書の選び方【ランキングやベストセラーに騙されない方法】
どうしても内容がわからない頭に入らない難しい…という場合
いろいろとお伝えしてきましたが、もしかしたら、何をしても内容がわからない、頭に入らない、難しい…というビジネス書もあるかもしれません。
そんなときは、次の策をとってみてください。
- さらに何回も読んでみる
- とにかくやってみる
- 人から教わる
- 別のビジネス書を探す
さらに何回も読んでみる
もし、時間が許すのであれば、さらに何回も読んでみましょう。あなたの理解力が問題ではありません。おそらく、その本自体が今のあなたにとって難しすぎるのだと思います。であれば、何度も繰り返し繰り返し読み返しましょう。
とにかくやってみる
下記の2パターンでは、どちらの方が頭に入ってきやすいと思いますか?
- 経験や体験なし → それに関した本を読む
- 経験や体験あり → それに関した本を読む
圧倒的に後者の方がスーっと頭に入ってきますよね。
なので、とにかく、本に書いてあることを早く経験しちゃいましょう。その後に、もう一度読んでみてください。まったく理解度が違ってくるはずです。
セミナーやコンサルなど人から教わる
どうしても分からない、かつ、時間もない、という場合は、もう本はあきらめましょう。リアルなセミナーや講座、コンサルなどを受けて、人から学ぶというやり方に方向転換してください。
なお、もし、本を読んでわかったという人でも、セミナーや講座、コンサルなどを受けることによって、確実に、行動スピードは2倍3倍に、成果も2倍3倍になっていきます。
なぜなら、どんなビジネス書の良書でも独学の域は脱せないからです。独学だけだと、ほとんどのことは「つもり」の状態で停滞します。
- 知ってるつもり → 知る
- 分かったつもり → 分かる
- できるつもり → できる
ビジネスやマーケティングで成功している人は、本を読むだけでなく、セミナーや講座、コンサルティングなども併用し、皆必ず第三者(講師、先生、コンサルタント)に接しているということを覚えておきましょう。
別のビジネス書を探す
たまたま、その本が難しく書いてある分かりにくい本だったかもしれません。もう、その本はやめて、同じテーマの別のビジネス書を探しましょう。
補足:電子書籍をやめる
もし、Kindle版などの電子書籍で読んでいて内容がわからない…となっている場合は、紙の書籍で読んでみてください。
ある調査によると、デジタル端末で電子書籍を読むときより、紙で読む方が人の集中力が続くことが分かっています。なので、デジタルで読むのをやめれば内容が理解できるようになる可能性ありです。
まとめ
以上、「ビジネス書の読み方9つのコツ」でした。
- 違うと思ったら読まない
- 素直に否定せず受け入れる
- 読みたいところを先に読む
- マーカーやメモを入れる
- アウトプットする(書き出す)
- アウトプットする(説明する)
- すぐ行動や実践に移す
- 何回も何回も読む
- じっくり読む
ビジネス書の良書は、マニュアルにも、手引書にも、虎の巻にもなり得ます。さらなる良書は、先生にも、師匠にも、コンサルタントにもなり得ます。
あなたにとって良書となるビジネス書は大切にし、何度も何度も読んでいくようにしましょう。
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