SEO:表記ゆれ検索とGoogleアルゴリズム確認【46パターン】
更新日:2021年6月10日 筆者:鈴木俊雄(@smart_plan_ts、Facebook)
SEO:表記ゆれ検索とGoogleアルゴリズム確認【46パターン】
要約
表記ゆれ検索(「お申し込み」と「お申込」、「〜してください」と「〜して下さい」など)の場合、SEO的にどうなのか?検索順位はどうなるのか?を独自に46パターンほど調べた結果をまとめています。(手動ですが、、、)
この記事は、
- 表記ゆれ検索の場合、SEO的にどうなの?
- 表記ゆれ検索の場合、検索順位はどうなるの?変わるの?Googleのアルゴリズムは?
- 表記ゆれに相当するキーワードがある場合、どのキーワードを選んで記事を書くのがSEO的に良いの?
といったような、疑問や質問に対して、その答えとなるような実験の結果を説明していきます。
この記事を読むことで、
- 表記ゆれ検索時に検索順位がどうなるかが分かります
- 表記ゆれの検索キーワード取捨選択はそれほど悩まなくても良いことが分かります
- キーワード選択で注意すべき重要ポイントが分かります
注:上記はあくまでも実験範囲内での見解です。
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【 目次 】
SEO:表記ゆれ検索とGoogleアルゴリズム確認
表記ゆれ検索の場合、検索順位はどうなるのでしょうか?Google検索エンジンのアルゴリズムはどう処理するのでしょうか?
表記ゆれに閉じず、検索キーワードの誤字や入力誤りのケースも含めて、ちょっとした実験をしてみました。
実験と言っても、手動の実験ですし、実験パターンも少ないので、参考になるかどうか分かりませんが、私としては、わりと面白い結果だったので、記事として公開しておきます。
今回の実験は、私自身、検索キーワードを最終的に決める際、キーワードに表記のゆれがある場合、どのキーワードを選べば良いのだろう?とよく迷っていたからです。
以下はYahoo!検索ヘルプで定義されている、表記ゆれの種類です。(Googleの定義は存在するかもしれませんが見つけられませんでした)
ゆれの種類 | 例 |
---|---|
代用漢字 | 沈殿・沈澱 |
異体字 | 國・国 |
カタカナ語ゆれ | ダイアモンド・ダイヤモンド |
送り仮名 | 引っ越・引越・引っ越し・引越し |
Yahoo!検索ヘルプでは、上記のような場合は、同じキーワード扱いにすると述べています。(それって本当に?……という検証的な意味も今回の実験に含めているつもりです)
何を表記ゆれと定義するかですが、今回の実験では、以下のようなものも表記ゆれとしました。
- 類似語や同義語
- 漢字ひらがなカタカナ英字表記
日本語には類似語や同義語が数多くあります。漢字、ひらがな、カタカナ、英字、それぞれで表記される単語や言葉が多くあります。
たとえば、
- 類似語(例…コツ:ポイント)
- 同義語(例…美容院:美容室:ヘアサロン)
- 英字とカタカナ(例…Googleとグーグル)
- カタカナと日本語(例…サーチ:検索)
- 略語(例:コンサルティング:コンサル)
- 前後入れ替え(例:集客ブログ:ブログ集客)
みたいな感じです。
このように、どちらでも通じる類似キーワードが沢山あります。
たとえば、私の場合は、
「ホームページ」
という言葉が、狙う検索キーワードの1つとして、非常に重要なのですが、これと類似する言葉には、
「サイト」や「WEB」や「ブログ」
などがありますし、略語で
「HP」
なんて呼ばれることも少なくありません。
読者の混乱を避けるために、コンテンツ内に書けるキーワードは普通1パターンのみです。ですが、他の類似キーワードで検索されたら、検索結果の上位に表示され難くなってしまうのではないか?という不安がよぎります。
だから迷ってしまうのです。「ホームページ」という単語を使って書いていくか?「サイト」を使っていくか?それとも「HP」の方が良いのか?など。
そのような場合、基本的には、検索ボリュームや競合度などを調べて、キーワードを1つに決定していくわけですが、
「外した表記ゆれキーワードで検索してくる人のアクセスを失ってしまうのは、もったいないなぁ。。。」
という気持ちが、どうしても頭をよぎります。
そこで、今回、ちょっとした実験を行なってみたわけです。
たとえば、
「ホームページ」というキーワードを使った検索と、「HP」というキーワードを使った検索とでは、検索結果順位がどう変わるか?
といったような調査です。
今回の調査では、全部で46パターンの「表記ゆれ検索キーワード」で調査してみました。
その結果、
検索キーワードに選ぶ単語や言葉は、必要以上に迷う必要は無い。
という結論が見えてきました。
注意)上記の結論は、あくまでも今回の実験の範囲での結論です。サイトの全体の質やSEO対策度合い、検索キーワードの種類や表記ゆれの種類、その他要因によって結果が大きく変わる場合があります。
表記ゆれ検索と検索順位の関係の実験方法
表記ゆれ検索と検索順位の関係を調べる際に使う調査対象のサイトは、私のホームページ(このサイト)としています。
そもそも、Googleの検索順位決定要素は、明確に公開されていません。検索エンジンのアルゴリズムの詳細は一切公開されていません。だから、どんなに考察しても、曖昧の域を出ません。
なので、少しでも精度の高い考察をするために、私自身が最もよく把握できている自分のホームページを調査対象としました。
(あとは、正直、自分のホームページの改善にもつながるかもしれないという考えもあったので。。。)
検索キーワードと順位の関係の調査方法は、以下の通りです。
類似キーワード検索と順位の関係の調査方法
- 検索結果の上位に表示されている検索キーワードを1つ選ぶ
- 上記をベースに、様々なバリエーションの表記ゆれ検索キーワードを用意(類似キーワードや前後入れ替えなど46パターン)
- 上記46パターンの表記ゆれ検索キーワードで1つずつGoogle検索した表示順位を記録。
表記ゆれ検索46パターンと表示順位結果一覧
では、早速、結果です。
以下は、調査した46パターンの表記ゆれ検索と、その結果の一覧です。
表記ゆれ検索結果一覧
表記ゆれ検索実験環境など
続いて、以下には、
- 類似キーワード検索調査環境
- ベースとするキーワード
- 対象サイトのメインキーワード
- 検索順位確認方法
もまとめておきます。
表記ゆれ検索調査環境
- 調査日:2020年1月11日
- 端末:iPad
- ブラウザモード:プライベートシークレット(Safari)
ベースとするキーワード(正)
- 〔 ホームページ 集客 講座 〕…1位表示
対象ページのメインキーワード
- ホームページ集客
検索順位確認方法
- 手動検索にて確認(順位確認ツールを使うと、誤記等を勝手に直して検索順位を取得されてしまう場合があるので。)
- 毎回新規タブ(新規画面)で検索。
- 30位以下は詳細な順位確認はしない。
- もしかして〇〇〇〇で検索?とGoogleがアドバイスしてきても従わない。
- 次の検索結果を表示しています…とGoogleが勝手に誤字等を直して検索された場合は元のキーワードで検索し直す(下記画像を参照)。
表記ゆれ検索と順位の関係の実験結果詳細
調査パターンは大きく分けると次の5つです。詳細なバリエーションは46パターンです。
表記ゆれ検索調査パターン
- シャッフル
- ひらがなカタカナ英字
- 1字違い(誤記)
- 前後入れ替え
- 同義語や関連語などで置き換え
シャッフルした表記ゆれ検索
キーワードをシャッフルして表記ゆれ検索をしてみました。たとえば、第1キーワードと第2キーワードを入れ替えたりです。
【表記ゆれ検索結果】
なんと、表記ゆれ検索5パターン全て、検索結果は1位表示でした。
【考察】
この結果だけを見れば、検索キーワードの指定順は関係しないようです。
但し、シャッフルで検索意図が文脈的に変わってしまう場合には、検索結果表示順位が変わる可能性が高いと思います。
また、この結果は、元々1位表示されている検索キーワードを調査対象としているので得られた結果です。ちなみに、 9位表示されている他の検索キーワードを用いて、同様の実験調査を行なってみました。その場合は、入れ替えた類似キーワード検索では、10位、13位、24位と半分以上のパターンで表示順位を少し落とす結果となりました。
ひらがなカタカナ英字の違いの表記ゆれ検索
ここでの表記ゆれ検索は、たとえば、普通は「カタカナ」の単語を「ひらがな」にしたり「ローマ字」にしたりしての検索です。
【表記ゆれ検索結果】
「ひらがな」でも「英字」でも表示順位は下がらず1位でしたが、なぜか「カタカナ」は大きく順位を落としました。
【考察】
ひらがなでも英字(英語とローマ字)でも同じように認識してもらえたようです。「集客」や「講座」は漢字でなくても「読み」だけで判定できる言葉だからかもしれません。
でも、カタカナは認識してもらえませんでした。ちょっと理由は分かりません。第1キーワード第2キーワード第3キーワードそれぞれパート別に、カタカナやひらがなに変えて実験すると、何か分かるかもしれません。時間ある時に追加で実験しておきます。
1字違い(誤記)の表記ゆれ検索
1字違いの表記ゆれ検索をしてみました。たとえば、「ホームページ」を「アームーページ」にしたりです。
【表記ゆれ検索結果】
なんと、変な表記ゆれキーワードなのに、8パターン中、4パターンは1位表示のままでした。大きく順位を落としたのは3パターンでした。
「ホ」→「ポ」、「ジ」→「シ」、「ジ」→「パ」、「座」→「挫」が1位。「講」→「考」が2位。それ以外は、大きく順位を落としました。
訂正)上記1枚目の画像の下部:誤「パ」➡︎正「ア」
【考察】
もともとGoogleは「もしかして本当は〇〇で検索したかったんじゃないの?」とアドバイスしてくれる場合があります。上位の順位がキープできたパターンは、そのGoogleの「もしかしてロジック」が裏で動いてるのかもしれません。
一方、「アームページ」や「秋客」「集脚」は、さすがにGoogleも、何じゃそれ?ということで「もしかしてロジック」もお手上げで、ヒットしないサイトになったのでしょう。
1単語内の前後入れ替えによる表記ゆれ検索
1つの単語の前後を入れ替えた表記ゆれ検索をしてみました。たとえば「ホームページ」なら「ページホーム」といった感じです。
【表記ゆれ検索結果】
なんと「ページホーム」と「座講」は1位表示されました。しかし、「集客」→「客集」は大きく順位を落としました。
【考察】
このパターンも、前述した考察同様、Googleの「もしかしてロジック」が裏で動いたものと思われます。「座講」が大丈夫なら、「客集」も見做してもらえそうに思えますがダメでした。基準の違いは分かりません。不思議です。。。
類似語や同義語などで置き換えた表記ゆれ検索
類似語や同義語、関連語などで置き換えた表記ゆれ検索をしてみました。たとえば「ホームページ」を「サイト」に置き換えて検索などです。
《第1キーワードの置き換え》
【表記ゆれ検索結果】
「ホームページ」に類似の「HP」や「サイト」や「ウェブ」は1位や2位と上位表示となりました。「WEB」や「ブログ」も順位は下がりましたがギリギリ1ページ目表示(10位)でした。「ホームページ」に遠い言葉だと順位は大きく落ちました。
【考察】
こちらも、Googleの「もしかしてロジック」が効いているように見えます。明らかにズレた言葉だと仲間の言葉と見做されないようです。
尚、ズレた単語の「iPad」で1位表示になっているのは、iPadに関する記事(これらも上位表示されています)を何記事か書いているので、その評価で、引っ張られて1位になったものと思われます。
ちなみに、私のサイト内では「iPad 集客 講座」という意味合いのページなんて1ページもありません(但し、部分的にiPadで集客できるよという文章は何箇所かで書いています)。これは、とても興味深い事実ですね。きっと、質の良いコンテンツ記事を多く書いていくと得られるメリットの1つでしょう。
《第2キーワードの置き換え》
【表記ゆれ検索結果】
元キーワードの「集客」が入っている別の言葉だと、検索結果は1位表示でした。ですが、入っていないと大きく順位が落ちました。
【考察】
この場合も、1位表示されるのは、Googleの「もしかしてロジック」のおかげでしょうか。
不思議なのは、前述の前後入れ替えパターンでは「客集」は大きく順位を落としたのに、今回の「客集め」(「め」が付いただけ)だと1位表示となることです。よく分かりません。。。
《第3キーワードの置き換え》
【表記ゆれ検索結果】
「講座」→「教室」は1位のまま。→「講師」で5位、→「セミナー」で10位。ここまでが1ページ目表示でした。他は大きく順位を落としました。
【考察】
前述の別のパターンでは「講挫」のように誤字があっても大丈夫だったので、「講習」や「講義」などでも1位表示してもらいたいところですがダメでした。「講挫」は意味不明、「講習」や「講義」は意味のある言葉なので、明確に別ものとGoogleは判定したのかもしれません。
検索キーワード選定時の重要注意ポイント
ホームページやブログにコンテンツを作成する際は、検索キーワードの選定が重要です。その中でも、検索ボリューム調査と、競合ページ調査は、特に重要です。
検索ボリューム調査の重要性
月間検索ボリュームが0件のキーワードをテーマとして記事やコンテンツを作成しても、誰も検索してこないので、たとえ検索順位1位表示にばってもアクセスは全くきません。
競合ページ調査の重要性
そのキーワードで検索して上位に表示される各ページのコンテンツ内容が、誰も追い抜けないくらい素晴らしければ、それより上位にはなれません。
また、同じキーワード(テーマ)で書かれたページが、世の中に何千ページ何万ページとあれば、検索上位に表示させることは非常に難しくなります。
なので、競合ページが弱い、または、競合ページが少ない、ということが、上位表示させるには、とても重要になってきます。
ここで、今回の表記ゆれ検索の実験結果を思い返してみてください。複数のパターンの表記ゆれ検索で、同じページが1位表示という結果がありましたよね。
ということは、
狙っているキーワードの競合ページが弱くても、類似したキーワードで、競合ページが強力であれば、上位表示は難しいということになります。
狙っているキーワードの競合ページが少なくても、類似したキーワードで、競合ページ数が大量にあれば、上位表示は難しいということになります。
絵で説明すると以下のようなイメージです。
ということで、
表記ゆれキーワードの調査もしてから、狙う検索キーワードを決めていくようにしてください。
表記ゆれ検索3ステップ調査
- 狙っているキーワードと類似したキーワードの検索結果が同じになっていないか?(Googleが同じキーワードの類い、同じ検索意図と見なしているかの確認)
- 上記で検索結果が同じ場合、類似したキーワードでの競合ページが強くないか?
- 上記で検索結果が同じ場合、類似したキーワードでの競合ページが多くないか?
まとめ(表記ゆれ検索実験)
キーワードの前後を入れ替えたり、変な誤字にしたり、類義語とはいえ全く違う単語にしたり、色々なパターンでテストしてきましたが、思っていた以上に、順位が落ちず、1位表示や上位表示のままというケースが多くありました。
ということで、
検索キーワードに選ぶ言葉は、必要以上に迷う必要は無い。
ということで良いかと思います。
但し、今回のような結果を得るには、元々が検索結果で上位に表示される状態でないとなりません。最低でも表示順位は、10位以内、できれば1位表示が望ましいです。
対象としたベースの検索キーワードも、もともと上位表示されるくらいGoogleに評価されているものだったからこそ、今回のような結果が得られたのだと思います。
・・・
【その他の推測】
あくまでも推測ですが、今回の表記ゆれ検索の実験調査をやってみて、もしかしたら、検索結果の表示順位が上位だと、ヒットする検索キーワードの種類も増えていくのではないか?と思いました。
即ち、上位表示されるようになると、狙っていない検索キーワードでも、SEO対策していないキーワードでも、類似キーワードでも、誤ったキーワードでも、上位表示されやすくなるのではないかということです。
【追伸】
私は、このような独自の実験や研究をよくやります。その結果から得られたノウハウは、メルマガの読者さんや、クライアントさんに開示しています(一部は今回のようにブログで一般公開)。
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