SEOでキーワードの順番は関係ありますか?【300タイトルの調査】
更新日:2020年2月20日 筆者:鈴木俊雄(@smart_plan_ts、Facebook)
SEOでキーワードの順番は関係ありますか?【300タイトルを調査】
要約
SEOでタイトル内に入れるキーワードの有無、個数、順番などは関係あるのか?個人調査なので量は少ないですが、300タイトルを調査してみました。その結果と考察をまとめてあります。
この記事は、
- SEOを考慮する場合、タイトルにキーワードはどう入れていくのが良いの?
- SEOを考慮する場合で、キーワードが二語以上の時、指定の順番はどうするのが良いの?
- SEOを考慮する場合、タイトル内でキーワードは重複させたらダメですか?
といったような、タイトルとタイトル内に入れるキーワードに関する、疑問や質問に対して答えていこうと思います。
この記事を読めば、
- タイトルとキーワードの有無や順番などとSEOとの関連性が見えてきます。
- SEOとしてキーワードの完全一致や指定する順番などはそれほど重要でないことが分かります。
上記は、全て、オリジナルの調査データに基づいて、結論付けています。
【 目次 】
SEOでキーワードの順番は関係ありますか?
SEO(検索エンジン最適化)を考慮する場合、ホームページやブログのページタイトルにキーワードはどう入れて行くのが良いのでしょうか?
一般的には、
- SEO対策として検索キーワードはタイトルに含ませる。
- 検索キーワードをタイトルに含ませる箇所・順番は前半・最初の方にする。
- SEO対策としてタイトルに同じ検索キーワードは重複させない。
といったあたりが、SEOの基本として良く聞く内容です。
でも、これ本当なのでしょうか?
他にも、SEOを考慮する場合で、二語以上のキーワードの場合は、ユーザーが検索してくる順番通りにタイトルに入れるべきでしょうか?
このような疑問もあります。
SEO,タイトル,キーワードに関するGoogleの発言
ちなみに、Googleのジョンミューラ氏は、YouTubeで以下のように述べています。
タイトルが最も重要なSEO評価ポイントかというと、そうではありません。タイトルを最適化するために多くの時間を使うべきかというと、そうではありません。
English Google Webmaster Central office-hours hangout
SEO対策をタイトルだけに注目して対策を行うといった方法は特作ではありません。タイトルに関連キーワードを入れ込んで更新しても、それだけで順位が上がることはないでしょう。
また、Googleは、検索の仕組みについて、以下のような説明もしています。
検索キーワードを探して適切なページを見つけます。そして、そのキーワードが登場する頻度やページ上の場所(タイトル、見出し、本文中など)について分析します。
Google検索アルゴリズムの仕組みより(https://www.google.com/search/howsearchworks/algorithms/)
上記のコメントを聞くと、タイトル内のキーワードは、そこまでSEO的に重要でもなさそうですが、重要でもありそうです。よく分からないですね。
そこで、いくつかの検索キーワードで、実際に検索を行い、上位表示されたウェブページのタイトルなどを調べてみました。
SEO、検索順位、キーワードの有無、箇所、順番…それぞれの関係性を調べてみました。
調査結果は、後ほど、詳しく紹介しますが、先に結論をまとめておきます。
結論 SEOでのタイトル内キーワードの有無や順番
記事ページのタイトルにキーワードはどう入れる?
【結論】
キーワードは必要以上に意識せず、記事コンテンツに合った、自然なタイトルにすれば良い。
上記の結論は、今回行った調査結果データに基づいて出した答えです。
キーワードの有無も、キーワードを入れる箇所も順番も、あんまり意識し過ぎる必要はないようです。
Googleの検索エンジン(AIプログラム)は、私たちが思っている以上に、ホームページやブログの記事コンテンツの内容を理解してるようです。
タイトルにキーワードをきっちり入れて…というのは、一昔前の常識ということで良いと思います。
とはいえ、検索ケースによっては、検索エンジンの検索結果の精度が悪いと思えることも多々あります。まだまだ、検索エンジンが、コンテンツを正確に理解してくれないことがあります。
なので、既に古いSEOの常識となってはいまが、念のため、
- SEO的には必ずキーワードはタイトルに入れる。
- SEO的にはキーワードは順番としてはタイトルの前半の方に入れる。
- SEO的にはタイトルに同じキーワードは重複させない。
という、昔からのSEOの常識を、今しばらくは、意識しておいた方が良いでしょう。
SEO タイトルとキーワードの関連調査(有無,箇所,順番など)
それでは、調査内容と結果について説明していきます。
SEOタイトルとキーワードの関連調査概要
まずは、調査概要です。用意した検索キーワード、キーワードの種類、調査順位、調査項目などは下記の通りです。
用意した検索キーワード
- 複合キーワード(3単語)
- 検索ボリューム(50〜200)
- 上記を20パターン用意
検索キーワードの内訳
- インフォメーション型クエリ10パターン
- トランザクション型クエリ10パターン
調査対象の検索表示順位
- 上位グループ:1位〜5位表示(1ページ目)
- 中位グループ:21位〜25位表示(2ページ目)
- 下位グループ:41位〜45位表示(3ページ目)
- 調査タイトル数(合計300タイトル)
調査項目
- タイトル内にキーワードを含んでいる?含んでいない?
- タイトル内にキーワードの重複がない?ある?
- タイトル内のキーワードは検索者の指定順と同じ?違う?
- タイトル内のキーワード記述位置は先頭寄り?後ろ寄り?
- タイトルは全部表示されている?長すぎて尻切れに?
SEO タイトル内のキーワード有無は関係ある?
全てのキーワードを含んでいるタイトルは、上位グループでも、38%しかありませんでした。残りの62%は、検索キーワードの1つ又は2つが入っていないタイトルでした。
次に、第1指定キーワード〜第3指定キーワード、それぞれ個々に、タイトルに含んでいるかどうかも調べてみました
第3指定の検索キーワードになると、どのグループもタイトルに入っていないケースが増えます。ですが、これは、さほど重要ではないと考えます。
なぜならば、今回のデータで見るべきポイントの1つは、上位グループと下位グループの間で極端な差があるかどうかだからです。
ここまでデータを見てきて、検索キーワードを全て含んだタイトルでも、下位グループとなっているものが沢山あることが分かりました。逆に含んでいなくても上位表示されているものがあります。
検索キーワードを入れる入れないは、検索順位と大きくは関係していないようです。
それよりも、検索者の検索意図に合った記事コンテンツ内容となっているかどうか、その内容が明確に分かるタイトルになっているかどうかの方が、SEOや検索結果に表示される順番に影響するようです。
SEO タイトル内キーワード重複は関係ある?
例)
検索キーワード〔AA BB CC〕
重複なし…「AAをBBでCCする方法」
重複あり…「AAをBBでCCしてAAを改善」
データ上、キーワードの重複ケースが少ないので、一見、重複しない方が良さそうに思えますが、キーワードが重複していても、上位表示されているものはあります。また、上位グループと下位グループに比率の差がありません。
また、ケースが少ないだけで、キーワードが重複していても、しっかり上位表示されているページがあります。ということは、記事コンテンツの内容重視ということでしょう。
キーワードの重複も検索順位には関係無さそうです。
重複は何回まで問題ないのか?
ちなみに、キーワードが重複は、94%が1回のみの重複でした。残り6%が2回の重複でした。
これにより、重複は1回程度に抑えておく方が良いとも言えますが、そもそも重複2回のケースが少なかっただけです。上位に入っているという事実がある以上、重複2回程度はSEOに大きな影響は無いと考えられます。
※ 但し、キーワードを詰め込み過ぎるとGoogleからペナルティを受ける可能性あり。
SEO タイトル内キーワードの順番は関係ある?
例)
〔AA BB CC〕
順番が同じ…「AAをBBでCCする方法」
順番が違う…「CCをBBでAAする方法」
この場合も、先ほどと同じですね。検索者の入力したキーワードの順番とタイトル内のキーワードの順番は一緒の方が良さそうに思えますが、上位グループと下位グループに比率の差がありません。
検索者の入力したキーワードの順番とタイトル内のキーワードの順番が違っいても、上位表示されているページもあります。やはり、記事コンテンツの内容重視ということでしょう。
検索キーワードの指定の順番よりも、タイトルとしての文脈を気にした方が良さそうです。
SEO タイトル内キーワードの箇所は関係ある?
例)
〔AA BB CC〕
先頭寄り…「AAをBBでCCする〇〇〇〇〇〇〇な方法」
後ろ寄り…「〇〇〇〇〇〇〇〇AAをBBでCCする方法」
※調査の補足説明
この調査は、第1キーワードの出現位置が前半か後半で集計しました(上記例の場合はAAが先頭寄りかどうか)。先頭から15文字を先頭寄り、それ以降を後ろ寄りとしています。
キーワードがタイトルの後ろ寄りに含まれていても、上位表示されているページはあります。なので、キーワードを入れる箇所は、さほど重要ではないようです。
ですが、上位グループと下位グループの差が少しあります。
なので、
タイトルにキーワードを入れるのであれば、キーワードは先頭寄りに入れる方が良いでしょう。
次に、先頭寄りの中でも、一番先頭に第1キーワードがくるタイトルを調べてみました。
ほぼ半々でした。キーワードを一番先頭にということは、こだわらなくても良さそうです。
補足:検索順位だけでなくクリック率を考慮する場合
検索順位という観点だけでなく、クリック率という観点でも、タイトルを考えることは重要です。1位に表示されてもクリックされなければ意味がないからです。
その場合、検索キーワードは左寄り(先頭寄り)の方が良い場合があります。
なぜなら、まず、横書きの場合、人は文字を左側から読んでいきます。また、パッと読みとれるのは7文字、最大でも13文字くらいと言われています。
そして、検索者が自ら打ち込んだ検索キーワードは、検索者の頭の中に浮き出ています。人の脳は、必要な情報しか目に入れないように指示を出しています。その状態で検索結果を見ています。
従って、検索キーワードが、左側にあると、自然と検索者の目に入りやすくなり、後ろの方にあると、気づき難くなります。
たとえ、検索順位には関係ないとしても、検索キーワードは左寄りに配置した方が良いでしょう。(例外:検索キーワードよりもキャッチャーな言葉が左側にくる場合はOK)
SEO タイトル長すぎ尻切れは関係ある?
検索して出てくる検索結果の一覧に、タイトルは、おおよそ30文字前後しか出てきません。それより長いタイトルは、検索結果への表示上は尻切れになります。
この調査は、検索キーワードがどうのこうのではありませんが、尻切れするような長いタイトルはどうなんだろう?ということで、ついでに調査してみました。
結果、上位グループでも、尻切れする長すぎるタイトルが、結構ありました。
タイトルの長さは、検索順位には関係ないようです。
但し、当たり前ですが、尻切れする部分に何か重要なことを書いても、検索者の目に触れることはありません。検索者にとっては無意味です。
タイトルは、検索順位的には、長くても問題は無さそうですが、尻切れ部分に重要な言葉が来ないようにしましょう。尚、30文字程度に収まっていても、分かりにくいダラダラ長いタイトルもNGです。念のため。
まとめ
昔から言われている、タイトル内のキーワード指定に関するSEOの基本事項は、現在はあまり重要ではありません。実際に調査結果を見て確信しました。
冒頭でも述べましたが、結論です。
【結論】
キーワードは必要以上に意識せず、記事コンテンツに合った、自然なタイトルにすれば良い。
但し、
Googleの検索エンジンも、まだまだ完璧ではありません。キーワードの指定がSEOに影響する場合が今でも残っています。
なので、念のため、キーワード指定の有無、箇所、順番など、SEOを意識したタイトル付けをするようにしてください。その方が安心です。
(実際、タイトル内のキーワード指定を少し変えるだけで、検索結果に表示される順番がアップすることもあります。)
注意:今回の調査は、サンプル数が少ないので、業種やキーワードによっては、今回の結果と傾向が違ってくる可能性があります。また、Google検索エンジンの進化(Googleアップデート)によっても結果が変化していきます。
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