ザイオンス効果(ザイアンス効果)とは?【例、実験、注意点なども紹介】
ザイオンス効果(ザイアンス効果)とは?【例、実験、注意点なども紹介】
この記事は、
- ザイオンス効果(ザイアンス効果)とは何ですか?
- ザイオンス効果の例や実験や注意点など詳しく知りたい
- ザイオンス効果をビジネスに活かすには?
といったような質問や要望に答えていきます。
この記事を読むことによって、
- ザイオンス効果(ザイアンス効果)とは何かが分かります
- ザイオンス効果の例や実験や注意点など詳しいことが分かります
- ザイオンス効果をビジネスに活かすヒントがつかめます
【 目次 】
ザイオンス効果(ザイアンス効果)とは?
ザイオンス効果とは、
初めのうちは、興味がなかったり、苦手なものでも、繰り返し接触(会う・見る・聞く)を重ねていくと、次第によい感情(好意や好印象)に変化していく現象のこと。
です。
何度もテレビで見るうちに…。何度も会ってるうちに…。何度もその曲が耳に入ってくるうちに…。
あれ?イイかも、好きかも、と何故か興味や好意をもってしまった。あなたにも、そんな経験はありませんか?
正にそれが、ザイオンス効果です。
ザイオンス効果の対象は、対人はもちろんのこと、言葉、記号、音楽、絵画、キャラクターなど、とても幅広いです。
ビジネスやプライベートのコミュケーションにも、色々と活用していくことができます。
※ 同義語
ザイアンス効果・単純接触効果(Mere exposure effect)・ザイアンスの法則・熟知性の原則
↓wikipediaより
➡︎単純接触効果
ザイオンス効果の発表者
ザイオンス効果(単純接触効果効果)は、1968年、アメリカの心理学者ロバート・ザイアンス(Robert Zajonc)が論文にまとめたものです。
ロバート・ザイアンスは、他にも、なぜ25年間連れ添った夫婦は顔が似てくるのか?など、面白い研究も行なっています(似てる方が幸せ度が高いらしいです)。
ザイオンス効果の例
ザイオンス効果の例は、あなたの身の回りにも沢山あります。
たとえば、
- 実力同じでも露出の多いアイドルの方が人気者になる
- 売れていない歌がCMタイアップしたら売れるようになる
- 最初は嫌いだったのに何度も会ううちに恋愛に発展
など。
上記例は、いずれも、繰り返しの露出や接触が行われて、ザイオンス効果が発動。好意が増したことによって生まれる結果です。
1回認知されるだけではダメなんですね。認知、認知、認知、と繰り返して認知度を深めていくことが必要です。
ザイオンス効果は、他にも当たり前のように、あらゆる場面で頻繁に起こっています。あなたの身の回りにも他の例がないか探してみましょう。
ザイオンス効果の実験や証拠
ザイオンス効果の実験や証拠に関して、いくつか紹介していきます。
ひよこによるザイオンス効果の実験
まだ孵化していない鶏卵を2つのグループに分け、2つの異なる音色を与え、孵化後にそれぞれのグループに2つの異なる音色を与えました。すると、一貫して孵化前に与えられた音色を選択しました。
音色の良し悪しは関係ないということです。(ビジネスで考えると商品の良し悪しは関係ない…と置き換えて考えられます)
記号によるザイオンス効果の実験
2つのグループに別々の記号を1つ短時間見せました。その後、それぞれのグループに2つの記号を見せました。被験者が以前に見た記号は、見なかった記号よりも一貫してより肯定的に評価されました。
記号の良し悪しは関係ないということです。(ビジネスで考えるとデザインの良し悪しは関係ない…と置き換えて考えられます)
コンテストによるザイオンス効果の証拠
あるソングコンテストでは、出場者が以前に出場していた場合、即ち、既に露出済み(接触済み)の場合、より良い成績を収めたことを示しました。
➡︎ユーロビジョンソングコンテストでの投票に対する単純接触効果の影響の証拠
この例は、出場者の経験値というプラス要素も考えられますが、既に審査員に顔を覚えられていたという点も、アドバンテージになっていたと考えられます。
ザイオンス効果に最適な接触回数
ザイオンス効果に最適な接触回数はどのくらいなのでしょうか?
ザイオンス効果(単純接触効果)は、通常10〜20回の接触で、最大の効果に達するそうです。
なので、少なくとも、一度や二度の失敗や低評価で、諦めるのは早過ぎるということです。最低10回は諦めずにチャレンジを続けていきましょう。
単純接触効果と言われるくらいなので、単純接触×10回でも良いのですが、できれば改善も入れていきましょう。そうすれば、結果を得られるまでの回数が短縮される可能性大です。
尚、媒体上(テレビやSNSやLINEやブログやメールなど)での接触では、この10〜20回というのは当てはまりません。相手との距離感や媒体によって適切な回数や頻度は異なります。
なので10〜20回という固定概念を持つのは危険です。ご注意ください。
ザイオンス効果の逆効果や注意点
ザイオンス効果の注意点や、接触を多くしてはいけない場合など、いくつか注意点をあげておきます。
ザイオンス効果の接触回数過多
一部の研究では、より長い期間や回数の露出や接触の後に、印象が低下してしまう場合があるということが示されています。
別の言い方をすると、飽きられてしまうということですね。一発屋芸人などが、露出のし過ぎで消えてしまう場合などは、このケースに合致しているのかもしれません。
なので、注意することは、どんどん進化させていくということです。新しくなって露出、新しくなって接触、そういう工夫や努力が必要です。
ザイオンス効果の接触頻度や間隔
ザイオンス効果の接触頻度や間隔に決まりはありません。ですが、ものごと限度や節度というものがあります。
たとえば、まだ知り合ったばかりなのに、毎日毎日、電話の嵐……LINEで宣伝、宣伝、宣伝の嵐……。これでは完全に逆効果ですよね。
ビジネスかプライベートか、アプローチ内容は何か、接触媒体は何か、などによって許容される接触頻度は変わるのですが、限度や節度があることをお忘れなく。
そもそも本当に嫌いだったら…
ザイオンス効果は、あらゆる人、あらゆるケースで、必ず効果が得られるといったような、魔法の効果ではありません。
そもそも、本気で嫌われているのに、接触頻度を増やしたら、もっと嫌われてしまいます。
当たり前ですが、この場合、接触よりも改善が先です。
対人であれば、次に会う前に、たとえ少しでも自分を変えなければダメです。商品であれば、広告を続ける前に、たとえ少しでも商品を改善しないとダメです。
ザイオンス効果に関する論文(日本語)
ザイオンス効果を専門的に勉強したい方は、以下に日本人が書いた論文があるので、参考にしてください。
(日本最大級の科学技術情報プラットフォーム「J-STAGE」)
上記のサイトから、生駒忍さん(筑波大学心理学研究科)が書いた論文(PDF)がダウンロードできます。
ザイオンス効果をビジネスに活かす方法
ザイオンス効果を営業やマーケティングなど、ビジネスに活かす方法は、以下の記事にまとめてあります。そちらをご覧ください。
➡︎ザイオンス効果【営業やマーケティングが成功する使い方14選!】
メルマガやLINEによる接触でもザイオンス効果は得ることができます。リストマーケティング(メールやLINEなどを使ったマーケティング)については、下記の記事を参考にしてください。
➡︎ リストマーケティングとは?やり方は?【7ステップで簡単に!】
➡︎ メルマガ配信のやり方【初心者向けガイド:図解付き簡単解説】
➡︎ メルマガとLINE公式アカウントの使い分け【3つのポイント】違いも比較
➡︎ WordPressメルマガ配信プラグインおすすめしない【3つ】の理由
まとめ
ザイオンス効果は、友達、恋愛、結婚、職場、あらゆる人間関係に適用できる心理法則です。
また、ザイオンス効果は、マーケティング、営業、ビジネスにも適用できる心理法則です。
ポイントは、とにかく会うこと。とにかく発信すること。…ですね。
とてもシンプルですが、こういう行動を起こしていくことの積み重ねは、必ずあなたに、変化や結果をもたらしていきます。
なので、がんばってください!
どうか良い結果が訪れますように。
関連記事
➡︎ ザイオンス効果【営業やマーケティングが成功する使い方14選!】