WordPressの抜粋とは?【クリック率が5%以上アップする方法】
更新日:2022年9月3日 筆者:鈴木俊雄(@smart_plan_ts、Facebook)
WordPressの抜粋とは?【クリック率が5%以上アップする方法】
要約
WordPress(ワードプレス)の「抜粋」(メタ・ディスクリプション(meta description))とは、各ページ毎に設定できる、記事の概要説明のことです。
この記事では、WordPressの「抜粋」とは何か?そして、初心者でもできる「抜粋」の効果的な書き方について、詳しくわかりやすく説明しています。
この記事は、
- WordPressの「抜粋」とは何ですか?
- WordPressの「抜粋」には何をどう書けばよいですか?
- 「抜粋」の効果的な書き方や使い方などはありますか?
といったような疑問や質問のある、WordPressの初心者の方へ向けた「抜粋」(=メタ・ディスクリプション)に関するガイドとなっています。
この記事を読むことによって、あなたは、
- WordPressの「抜粋」とは何かが分かります。
- WordPressの「抜粋」に何をどう書けば良いかが分かります。
- 「抜粋」の効果やメリットが分かります。
【 目次 】
WordPressの抜粋とは?【クリック率が5%以上アップする方法】
この記事のタイトルにもあるように、「抜粋」の設定によっては、検索結果のクリック率が5%以上もアップする場合があります。
※WordPressに限りません。
500万件の「抜粋」分析でわかったこと
Backlinkoサイトを運営する Brian Dean氏は、500万件のメタ・ディスクリプション(=「抜粋」)を分析しました。
その結果、
「500万件のGoogle検索結果を分析したところ、「抜粋(メタディスクリプション)」を記載したページは、「抜粋(メタディスクリプション)」がないページよりもクリック数が平均5.8%多いことがわかりました。」
引用元:Backlinko
と言っています。
“クリック数が平均5.8%多い”は、かなりの違いです(検索順位がいくつかアップするのに等しい効果)。
Googleも「抜粋」を推奨
また、Googleも、
質の高い「抜粋」説明は、Googleの検索結果に表示される可能性があり、検索トラフィック(アクセス)の質と量の向上に大いに役立ちます。
引用:Googleのmeta description の説明 より
と公言しています。
ぜひ、あなたも、WordPressの「抜粋」を正しく理解するとともに、クリック率やアクセス数のアップにつながる「抜粋」の書き方を学んでください。
WordPressの「抜粋」とは何かを簡単に解説
まず、WordPressの「抜粋」とは何かを簡単に解説していきます。
- WordPressの抜粋の意味
- WordPressの抜粋の編集方法
- WordPressの抜粋の設定内容
WordPressの抜粋の意味
WordPressの「抜粋」とは、各ページ(投稿ページ、固定ページ)の概要説明を記述する箇所のことです。
専門用語だと英語で、メタ・ディスクリプション(meta description)と呼ばれることも多いです。
Googleは、記事タイトルや記事本文に加えて、WordPressの「抜粋」の記述内容も見てページの概要を把握します。
そして、それが検索者にとって分かりやすい記述になっている場合は、「抜粋」を説明文として検索結果にも表示します。
ただし、
「抜粋」の説明がふさわしくないとGoogleが判定した場合、「抜粋」の記述内容は検索結果の説明文に表示されません。
また、
検索結果に表示される説明文は、検索キーワードによっても変わります。
ある検索キーワードでは、WordPressの「抜粋」がそのまま表示されても、同じページが違う検索キーワードで検索されると、「抜粋」は無視され、Googleは本文から適当な箇所を抜き出して抜粋して説明文を生成します。
WordPressの抜粋の編集方法
WordPressの「抜粋」は、各ページの編集画面の「投稿」または「固定ページ」のというタブにある「抜粋」から編集できます。
もし、「抜粋」の入力フィールドが表示されていない場合は、「∨」という箇所を押せば「抜粋」の入力ボックスが展開され表示されます。
あとは「抜粋」のボックス内に、テキスト文字を入力していけばOKです。
なお、「抜粋」に記載した内容の保存は、ページの保存(更新)と同時に保存されます。
注:上記は、WordPressテーマ「Lightning」「twenty twenty-two」などWordPress公式テーマの場合です。テーマによっては「抜粋」の表記や記入場所が違う場合があります。
WordPressの抜粋の設定内容
WordPressの「抜粋」には、既に述べたとおり、各ページの概要説明を記入してください。
※ 「抜粋」のベストな記述・書き方に関する詳しいポイントは後述しています。
「抜粋」でSEO効果やクリック率がアップする理由
WordPressの「抜粋」の書き方によっては、検索結果のクリック率が5%以上もアップするというデータを先ほど紹介しました。
でもなぜ、「抜粋」の書き方によって、クリック率がアップするのでしょうか?
「抜粋」でクリック率がアップする理由
検索結果には、基本的に下記の情報しか表示されません。
- ページのタイトル(記事のタイトル)
- ページのURL
- ページの説明文(記事の概要説明)
ケースによっては、他のリンクや画像などが検索結果に表示される場合もありますが、基本的には、上記の3つだけしか表示されません。
すなわち、検索者は、この3つだけを見て、そのページをクリックする(アクセスする)かどうかを判断するということです。
その3つのうち、特に重要なのが「ページのタイトル」です。ほとんどの人は、このタイトルだけを見て、クリックするかどうかを瞬時に判断します。きっと、あなたもそうですよね?もちろん私もです。
そして、慎重な人は、もしくは、タイトルのみで判断できなかった場合は、タイトルの次に「ページの説明文」も確認して、クリックするかどうかを判断します。
その場合、、、
- 「何を言ってるか全然わからないページの説明文」
- 「とてもわかりやすいページの説明文」
上記の場合、どちらの方がクリックされると思いますか?
当然、、、多くクリックされるのは、後者の「とてもわかりやすいページの説明文」の方ですよね。
WordPressの「抜粋」に入力しておいた説明文を、検索エンジンが妥当であると判断した場合は、「抜粋」に入力しておいた文が検索結果の説明文として表示されます。
なので、WordPressの「抜粋」の書き方によっては、検索結果のクリック率も変わるわけです。
「抜粋」はSEO効果があるのか?
「抜粋」はSEOに関係するのでしょうか?SEO効果があるのでしょうか?
SEO(検索エンジン最適化(search engine optimize)):検索結果の上位に表示されるようにすること。
どんなに素晴らしい「抜粋」を書いたとしても、それが直接的なSEO効果につながることはありません。
ですが、素晴らしい「抜粋」が書ければ、クリック率が上がるかもしれません。すると、アクセス数が増えます。良い記事内容であれば、多くの人が満足し、ページ滞在時間(記事を読んでる時間)も増えます。
このような、総合的な評価による間接的なSEO効果は十分に考えられます。
ですから、SEO対策の一環としても、きちんと「抜粋」を書いておきましょう。
WordPress「抜粋」書き方7つのコツ
WordPressの「抜粋」には何をどう書いていけば良いのでしょうか?
WordPressの「抜粋」を書くには次のポイントに注意して書いてください。
WordPress「抜粋」の書き方の7つのコツ
- WordPressの抜粋は空白にしない
- ページの内容を正確に要約する
- 他のページの抜粋文と同じにしない
- 抜粋文の文字数は制限内におさめる
- 抜粋文は明確に簡潔に魅力的に書く
- 抜粋文にはベネフィットを含める
- 抜粋文には検索キーワードを含める
WordPressの「抜粋」は空白にしない
WordPressの「抜粋」は空白のままにしないでください。
WordPressの「抜粋」の記入は任意です。なので、空白にしてもエラーにはなりません。ですが、「抜粋」が空白だと、検索結果の説明文に何が表示されるかわかりません……
最悪、検索結果の説明文に「$#。@ァ&ヘ¥ィ…」みたいに表示されたらイヤですよね?(実際にはGoogleが適当に説明文を生成して表示してくれるのでここまで変にはなりません)。
WordPressの「抜粋」には、しっかりと自分で説明文を書き入れておきましょう。
ページの内容を正確に要約する
記事内容と異なることを「抜粋」に記述するのは大NGです。論外です。
- 記事内容…WordPressの抜粋とは何かを解説
- NG抜粋「株式会社XXXXXXXX」
また、記事に何が書いてあるのかよくわからない概要説明だと、検索者は困ってしまいますよね。これも当然NGです。
- 記事内容…WordPressの抜粋とは何かを解説
- NG抜粋「このページはブログ記事です」???
- NG抜粋「WordPress関連の記事No0028」???
- NG抜粋「WordPress抜粋について」???
上記はすべて曖昧ですよね。「抜粋」には、ページの内容を正確に要約して記入してください。
- OK抜粋「WordPressの「抜粋」とは?どう設定するのか?など、WordPressの「抜粋」の意味や効果的な書き方について初心者向けに説明しています。」
なお、「抜粋」の記述は、必ず文章形式にしなくても大丈夫です。要素だけを簡潔に並べるようにした方が検索者にとって分かりやすいなら、それはそれでOKです。
例)商品紹介ページの場合
- 「商品名、発売日、価格、メーカー名、発売者」
他のページの抜粋文と同じにしない
めんどくさいから…と言って、他のページの「抜粋」の説明文と同じにしないでください。
複数の記事の説明文が同じだと、人間(検索者)も機械(Google検索エンジン)も、同じ内容の記事ページがいくつもある……と混乱してしまいます。
これは、あなたの評価(ホームページやブログの評価)を下げることにつながっていきます。
多少面倒でも、記事毎ページ毎の異なる説明を「抜粋」に書き入れてください。
抜粋文の文字数は制限内におさめる
「抜粋」自体に書き込める文字数の制限はありません。
ですが、検索結果に表示される説明文の文字数には限りがあります。
その時々で表示文字数の仕様が異なるのですが、私が調べた結果(2022年8月時点)、だいたい63〜73文字の範囲内で表示されていました。
なので、現時点では、目安として、63〜73文字くらいに収めるのが妥当でしょう。
「抜粋」は、検索結果に表示される範囲内の文字数で書きましょう。可能ならミニマムの63文字以内に収めるのがおすすめです(尻切れしないので)。
「抜粋」(説明文)の文字数の制限については下記の記事で、もう少し詳しく説明しています。
➡︎ WordPressの抜粋の文字数の制限は?【63文字が目安の理由】
抜粋文は明確に簡潔に魅力的に書く
「抜粋」は明確に簡潔に説明を書いてください。長すぎず、短すぎず、です。
そして、できれば、この記事は魅力的だと検索者に思わせてください。
抜粋文にはベネフィットを含める
前項で「この記事は魅力的だと検索者に思わせる」と言いましたが、どうやって魅力的に伝えれば良いのでしょうか?
魅力的に思ってもらえる最も良い方法の一つは、ベネフィット(この記事を読んで得られる得やメリットや効果や利益など)を説明文に含めることです。
できれば「抜粋」にベネフィットも含めましょう。
- NG抜粋「WordPressの抜粋についての記事です」
- OK抜粋「WordPressの抜粋でクリック率を5%アップさせる方法を解説しています」
抜粋文には検索キーワードを含める
「抜粋」の説明文には、検索キーワードを自然に含めてください。なぜなら、検索者の頭の中にある検索キーワードと同じ単語が「抜粋」に書かれていれば目立つからです。
人は気にしていることは目に入りやすくなりますが、気にしていないことは見ないようにします(無意識に)。
すなわち、検索キーワードが説明文内に表示されていれば、検索者に見つけてもらいやすくなるということです。
注意
見つけてもらいやすいからといって、「抜粋」に検索キーワードだけを詰め込んではいけません(入れ過ぎは特にダメ)。
- NG抜粋「 WordPress 抜粋 」
- NG抜粋「WordPress抜粋によるWordPress抜粋のためのWordPress抜粋について」
補足)「抜粋」をプログラムで自動で記述するのはOK?
大量に数十万ページ以上もあるような大規模なサイトの場合、「抜粋」をプログラムで自動で設定する方が現実的です(Googleもそう言っています)。
ですが、そのためには、ここまで述べてきた条件を満たす「抜粋」を、自動で記述できる高度なプログラムが必要です。
そもそも小規模サイトを運営している私たちは、「抜粋」記述の自動化は不要です。
「抜粋」への記入は、そこまで手間な作業ではないですよね?であれば、自分で書きましょう。
WordPressの抜粋が表示されない場合
「WordPressの抜粋が表示されない…設定場所はどこ?」
WordPress内をどんなに探しても、「抜粋」が見当たらないケースもあるかもしれません。
もし、そういう場合は、下記の記事を参考にしてください。
➡︎ WordPressの抜粋が表示されない!どこ?【5つの原因】
WordPressの抜粋が検索結果に反映されない場合
「抜粋」は、必ず検索結果に反映されるというわけではありません。Googleの検索結果表示仕様により、「抜粋」が検索結果に反映されない場合も多々あります。
詳しくは下記の記事で説明しています。
➡︎ WordPressのメタディスクリプション(抜粋)が反映されない理由と対策
WordPressの抜粋を取得抽出し確認するツール
WordPressの「抜粋」の内容は、わざわざWordPressにログインしなくても確認することができます。
それには「SEOチェキ」という無料のサービスを使います。
使い方は簡単です。調べたいページのURLを入力して実行するだけです。すると「抜粋」(メタディスクリプション)の内容が表示されます。
詳しくは下記の記事で説明しています。
➡︎ WordPressの抜粋を取得抽出し確認する方法【無料ツール】
WordPressの抜粋の書き方の例
WordPressの「抜粋」の書き方の例です。
今、読んでいただいてるこのページの「抜粋」を例として紹介しておきます。
WordPressの抜粋の記載例
《このページの場合》
WordPressの「抜粋」とは?どう設定するのか?など、WordPressの「抜粋」の意味や効果的な書き方について初心者向けに説明しています。
- 空白か?…空白ではないOK
- 正確か?…正確OK
- 他記事の抜粋と異なるか?…異なるOK
- 文字数は?…63文字以内OK
- 明確で簡潔か?…明確で簡潔OK
- ベネフィットはあるか?…あるOK(効果的な)
- 検索キーワードは含んでいるか?…含んでいるOK(”WordPress“の”抜粋“とは)
《Backlinko Brian Dean のテストからのテンプレート》
※ 左:テンプレート、右:例
下記はGoogleレンズで翻訳したものです。
上記のテンプレートに関する Brian Dean の説明
過去10年間、私は何十もの異なるメタディスクリプション(抜粋)の記述をテストしてきました。良いメタディスクリプション(抜粋)もありました。いくつかは悪かった。そして、クリック率が3倍になったこともありました。そのすべてのテストから、これが私にとって最もうまくいったものです。
引用元:Backlinkoの「How to Write SEO-Friendly Meta Descriptions」より
注意:「抜粋」を本記事で説明した内容に従って書いても、Googleの仕様により、検索結果に表示する説明文として採用されない場合があります。(Googleの検索結果表示仕様は日々変更されています)。
まとめ
WordPressの「抜粋」には、明確で簡潔で魅力的な記事概要を記入してください。その「抜粋」が検索結果の説明文に表示されると、クリック率がアップする可能性があります。
なので「抜粋」の記述は重要です。WordPressの「抜粋」は、忘れずに記入するようにしましょう。
補足
クリック率を上げるには、ページのタイトル(記事のタイトル)の方が「抜粋」の記述よりも、数倍大きなインパクトがあります。ページのタイトルにも注意してください。
➡︎ 記事タイトルの付け方【クリック率が3倍】になる25個のコツ
➡︎ ビジネス書タイトル例一覧200冊【売れる本からタイトル案を!】
参考
WordPressで作成したホームページやブログを活用し、検索からのアクセスを増やし、そして、集客や売上増につなげていきたいですか?もし、そうであれば、ぜひ下記も参考にしてください。
関連記事(Google)
下記は、メタディスクリプションに関するGoogleの公式記事です。
➡︎ 質の高いメタディスクリプションを作成するためのおすすめの方法
➡︎ 質の高い説明(メタディスクリプション)を使用する【例】
関連記事(本サイト内)
下記は、抜粋・メタディスクリプションに関連する他の記事です。
➡︎ WordPressの抜粋が表示されない!どこ?【5つの原因】
➡︎ WordPressの抜粋の文字数の制限は?【63文字を目安にする理由】
➡︎ WordPressのメタディスクリプション(抜粋)が反映されない理由と対策