個人事業主と法人の違い【どっちが大変?両方経験して分かった事】

個人事業主と法人の違いどっちが大変?両方経験して分かった事

個人事業主と法人の違い【どっちが大変?両方経験して分かった事】

この記事では、

  • 個人事業主と法人経営との違いは何ですか?
  • 個人事業主と法人経営はどちらが大変ですか?
  • 個人事業主と法人経営のメリット・デメリットとは?

といったような疑問に答えていきます。

この記事を読むと、

  • 個人事業主と法人経営の違いが分かります。
  • 個人事業主の大変さが分かります。
  • 個人事業主の良さが分かります。

この記事は、
会社員4年、法人会社経営25年(小さな会社ですが)、そして、現在は個人事業主5年目という、全ての形態を経験してきた私の率直な感想・意見をまとめてあります。(注:あくまでも本人の経験から得た個人的な結論です。)

前提:

この記事で言う法人は、1人運営ではなく、組織やチームで運営している場合を指すものとします。即ち、1人ビジネスと組織チームで行うビジネスとの違いに焦点をあてた記事となっています。

また、税務や法務の違い(税金やその他制度の違い)などの違いについては、この記事では一切述べていません。税務や法務などについては、税理士さんなど他の専門家のサイトをご覧ください。

参考)

個人事業主と法人の税金の違いについては以下の記事が簡潔で分かりやすかったです。

スモビバ(弥生)
個人事業主と法人の違いは?税金ではどっちがお得?法人化した方がいいタイミングは?

個人事業主と法人の違い…どっちが大変?両方経験して分かった事

個人事業主と法人の違い…どっちが大変?両方経験して分かった事

個人事業主はすごく大変です。法人会社経営もすごく大変でした。会社員・サラリーマンの時は?それもまた、すごく大変でした。

そもそも、大変じゃない仕事なんてありません。個人事業主でも、法人会社経営でも、会社員サラリーマンでも、それぞれ、どれも大変です。

ですが、大変な部分・楽な部分、メリット・デメリット、良いところ・悪いところは、それぞれ異なります。

個人事業主と法人の「違い」とは何でしょうか。個人事業主の「大変」とは何でしょうか。メリット・デメリットとは何でしょうか。

今、私自身が、個人事業主となって大変だなぁ(または、大変だったなぁ)と思うことは何かや、法人との違い、そして、大変に対する対処方法などについて説明していきます。

個人事業主の大変ベスト6

  • 孤独という大変
  • 自分が見えないという大変
  • モチベーションの維持が大変
  • 何でも自分でやるから大変
  • 苦手があるから大変
  • 倒れたら大変

個人事業主の孤独という大変

個人事業主の孤独という大変

孤独という大変

個人事業主は孤独すぎます。こう感じるのは、私だけではありません。とにかく孤独です。私は、孤独は嫌いな方ではないのですが、年中ひとりだと問題や課題を抱えきれなくなる(特に精神的に)場合が出てきます。

メンタルを鍛えることは大切ですが、もって生まれた精神力はそう簡単には変わりません。また、たとえメンタル面が強い人でも、常に強く保ち続けることはできません(無理にメンタルを強く保ち続けるとポキっと折れやすくなります)。

特に上手くいっていない時、孤独感は結構キツいです。。。

孤独に対する対処方法

孤独に対する対処は、メンタルを鍛えるより、起業仲間を作ったり、個人事業主が集まるコミュニティに参加するなどして、孤独でない環境を作り出すことです。

そうすると、かなり孤独感が薄れます。また、モチベーションも上がります(あの人が頑張ってるから自分も頑張らなきゃ)。

私も、起業家が集まるコミュニティに参加するようにしました。すると、実際に孤独感が薄れましたし、モチベーションも上げることができました。

起業当初は「誰にも頼らず1人でやってやる!」なんて思っていましたが、やはり、人は1人では生きていけないんだなと今ではよく分かります。

法人経営の場合

組織・チームであれば、上、横、下、仲間がいます。仲間がまとまれば、チームによる推進力は非常に力強いものになります。仲間達と何か成し遂げた感動は格別です。ほぼ孤独を感じることはありません。

しかし、経営者と従業員との間には、目に見えない溝がどうしても生まれがちです。溝が深まると、個人事業主以上の孤独感につながっていきます。

個人事業主は自分が見えないという大変

個人事業主は自分が見えないという大変

自分が見えないという大変

これほどまで自分のことが見えていないのか…。これは、私が個人事業主として、ひとり起業し、大きく痛感したことの1つです。自分のことを俯瞰で見るということは、本当の本当に難しくて大変です(ほとんど無理だと言えます)。

自分のことは自分が一番よく分かっていると思っていましたが、それは大きく間違っていました。自分の近くには、褒めてくれる人も、注意してくれる人もいません。だから、ズレていきます。自分では気づかないうちに暴走していきます。

自分が見えないとビジネスは大きく停滞します。なぜなら、ビジネスの方向性、お客様への自分の見せ方、ホームページ上の表現、色々なものがズレたまま暴走し続けていくからです。自分では「正しい!」と信じ込んでいるので、とてもやっかいです。

自分が見えない場合の対処方法

率直なアドバイスや意見や指摘をくれる、第三者を設けてください。おすすめは、以下の人達との関わりです。

  • お客様
  • 信頼し合える起業仲間
  • 信頼できるメンター(コンサルタントなど)

お客様

商品を買ってくれるのは、お客様です。自分でどう思おうが、誰にどう見られようが、お客様から見たあなたが、真実のあなたです。お客様に従ってみてください。

信頼し合える起業仲間

お客様でもなく、同僚でもなく、友達でも家族でもなく、ちょうど良い距離感の第三者が、信頼できる起業仲間です。同じ起業家から貴重な意見をもらいましょう。

信頼できるメンター(コンサルタントなど)

一番のおすすめは、信頼できるメンター(コンサルタントなど)と共に進むことです。即ち、先生・師匠を付けることです。これによる効果は絶大です。それなりの費用は発生しますが、それに見合う価値が得られます。

補足)家族や友人

家族や友人知人には頼らないでください。なぜなら、プライベートのフィールドにいる時のあなたではなく、ビジネスというフィールドにいるあなたを見てもらわないと正しい指摘はもらえないからです。

また、家族や友人知人は、あなたの絶対的な味方ではありますが、ドリームキラーにもなります。「やめときなよ」「無理だよ」「ダメだったらどうするの!」と可能性を潰そうとしてきます。

法人経営の場合

組織・チームであれば、上司による部下への指摘や指導、部下から上司への意見など、常にコミュニケーションがあります。

また、方向性や仕事内容についても、ミーティングや進捗会議、複数人での相互チェックやレビュー会議など、常にチェックが入る仕組みがあります。

複数の目・複数の考えにより、常に補完し合えているので、大きく何かを見失ったり、大きく何かを誤ることは少なくなります。

但し、法人の場合は、会社に何十人いようが、それに関係なく、会社自体が1つの意思を持つようになっていきます(上手く言えませんが、そうなるんです、、、)。

そうなると、皆、自分の会社のことが見えなくなっていきます。個人と会社で、単位こそ違いますが、個人事業主の場合と同じ何も見えないという現象に陥っていきます。

個人事業主はモチベーションの維持が大変

個人事業主はモチベーションの維持が大変

モチベーションの維持が大変

誰も見ていない状況。誰も管理する人はいない。自宅がオフィス。ソファーがすぐそこにある、テレビがすぐそこにある…高校野球決勝戦…リモコンもすぐそこにある…。休憩しよう、5分だけテレビ観よう。

5分で終わるわけがありません。試合終了まで観てしまいました。これは、私のことです。

私は、かつて、集中力の鬼とまで言われたことがあります。仕事中に一切私語のできないタイプです。高いモチベーションの維持にも自信がありました。

そんな私でも、個人事業主になった途端、さっき述べたような様です。集中力やモチベーションの維持なんて無理です。。。

モチベーション維持対処方法

当たり前なことですが、目標、計画、スケジュールをまずは立ててください。ですが、予定に遅れても誰も怒らないし、誰も困りません。私のような人間はこれだけではダメです。習慣化に努めます(毎日同じルーチン化)。環境も変えます(シェアオフィスで作業など)。

ですが、習慣を破っても、自宅のテレビの近くで仕事を続けても、これまた、誰にも怒られないし、誰も困りません。

なので、私は、コンサルタントを付けて、私の管理者になってもらいました。コンサルタントが指導してくれたことをサボれば簡単にバレます。怒られます。サボらなくなります。

私より意思の強い方は、ここまでする必要はありません。ただ、それでも、自分のモチベーションを信じることはしないように注意してください。誰でもモチベーションは波打つものだからです。

法人経営の場合

生活を守ってあげるべき従業員がいます。その家族がいます。背負う責任の重さは半端ではありません。そして、常にオフィスや現場で社員に見られています。モチベーションどうのこうののレベルではありません。自然と常に気の張った状態です。常に集中できます。何の問題にもなりません。

個人事業主は何でも自分でやるから大変

個人事業主は何でも自分でやるから大変

何でも自分でやるから大変

個人事業主は、1人なので、何でも自分1人でやっていかなければなりません。もう本当に全てです。商品作成、ホームページ、コンテンツ作成、広告出稿、営業、セミナー開催、個別相談、契約クロージング、そして、クライアントさんへの個別指導・サービス提供…。これらに加えて、各種事務作業…。

どう効率化をしても、体は1つです。マルチタスクで仕事をすると、続きや前後が分からなくなり、逆に効率が落ちる場合もあります。普通に時間が足りません。大変です。。。

自分で何でもやる場合の対処方法

まずは、何でも自分でやる…ということに楽しさを感じてください。普通では出来ない経験なのですから。

ただ、やっぱり時間は足りなくなるので、仕事の優先度と順番には注意していかなければなりません。緊急仕事、重要仕事、必要仕事、不要仕事、この判断が重要です。

そして、出来る限り1点集中です。あれもやろうこれもやろう、マルチタスク、この集客法あの集客法…。分散はスピードが落ち、質も落ち、成果を遠退かせていきます。

参考)おすすめ本

但し、売上や事業を拡大するには、全てを1人で行ってはいけません。お金を使ってでも、どんどん外注化していくことが必要です。自分がやった方が早い場合でも外注してください。自分がやるべきこと・自分にしか出来ないこと以外は外注してください。

法人経営の場合

会社組織なら、分業ができます。従業員に仕事をまわせます。小さな会社では、1人で何役も担わないといけないので、結局は大変となる場合がほとんどですが、それでも、個人事業主の数分の1の役割でしかありません。(会社経営時代の方が楽でした)

但し、法人だとしても、売上や事業を拡大するには、社内で全てを行うのではなく、外注化していくことが必要です。自社ですべきこと・自社でしかできないこと以外は、外注化していきましょう。

注)外注化すると、大きく質が落ちる場合があります。結局、支出ばかり増えた。結局、外注対処に時間を取られた。結局、外注はやめた。ということも少なくありません。注意してください。ちなみに、外注の丸投げは絶対NGです。

個人には苦手があるから大変

個人には苦手があるから大変

苦手があるから大変

前項で、個人事業主は何でもやらなきゃならないと述べましたが、何でも得意だという人はいません。未経験のこともいっぱいあります。

ホームページなんて作ったことない。ウェブ集客なんてやったことない、マーケティングが苦手だ。セールスが苦手だ。これ、数年前の私です。

今でこそ、苦手が得意となり、ホームページ集客を中心に、マーケティングもセールスも、クライアントさんに教え指導し、皆さん成果まで出してくれていますが、当初はとても大変でした。

苦手の克服対処方法

苦手なことは外注する。というのが鉄則です。ですが、外注にはお金がかかります。ものによっては、一時的ではなくランニングコストになります。起業当初は投資できる額も限られています。

では、どうするか?

未経験のものは、まず、とりあえず手を出してください。どうせ、やらなきゃいけない事なのですから。その際、難しいと思ったら、先生をつけて習うということをして下さい(ここは投資すべき場面です)。本やネットや安いセミナーなどから得た知識だけを元に、独学や我流で進めるのだけはNGです。

苦手なものは、逃げずに、一旦、真剣に手を出してください。そして、できるできないではなく、重要なポイントや本質や原理原則を、しっかり抑えるようにしてください。ここも、先生を付けてください。

未経験のことも苦手だったことも、習うべき人に習えば、多くの事ができるようになります。それでも、どうしても苦手で、どうにもならないものが残れば、そこは外注します。

重要なポイントや本質や原理原則は既に抑えてあれば、良い外注業者かどうか分かるようになります。適切な指示を外注業者に出せます。なので、外注化も成功しやすくなります(外注丸投げは失敗します)。

法人経営の場合

組織やチームであれば、自分が苦手でも、誰かしら得意な人がいます。たとえば、私の場合、会社経営時代、パソコンが苦手だったので、ソフトのインストールとかは、いつも誰かにお願いしていました。小さなことは、このように問題なしです。

ですが、もっと大きなこと、たとえば、初めて就業規則を作らなければならないという未経験。初めて展示会に出展するという未経験。会社全体として新規顧客獲得が苦手。などの場合は、やはり、先生を付けるのが一番です。早く確実にゴールに辿り着けます。

そして、やはり、苦手なことは外注する。が鉄則なので、ぜひ、外注化も検討してください。

個人事業主は倒れたら大変

個人事業主は倒れたら大変

倒れたら大変

1人でやっていると、もし倒れたら…というのが、とても心配になります。もちろん、家族のためというのもありますが、クライアントさんへのサービスの提供途中で倒れたら…というのも大きな心配です。クライアントさんとの約束を果たせなくなります…。

せっかく、育てて築き上げてきたホームページやデジタルコンテンツは、どうなっていくのか。この世から消えてしまう?

倒れたら大変です。。。

倒れた時に備える対処方法

まだ元気なので、真剣には考えていませんが、1人である以上、良い対処方法は無いのかもしれません。色々なことを書き留めて、分かるようにしておくなど、万が一の時のために、ビジネス終活が必要なのかもしれません。

もしくは、法人化組織化です。私の場合は、もう会社組織経営には戻りたくないのですが、会社組織にして後継ぎを用意して、引き継げる体制を作っておくのが一番良いのかもしれません。

法人経営の場合

会社のトップが倒れたら大変であることに変わりありませんが、状況は個人事業主の場合とは大きく異なります。No2がいます。リーダー格の社員がいます。会社は勝手にまわっていくものです。いい加減な言い方になってしまいますが、どうにかなるでしょう。

個人事業主のメリット

ここまで、個人事業主は大変だというデメリットばかりを述べてきましたが、もちろん、法人経営(組織経営)では得られないメリットも個人事業主には沢山あります。

個人事業主3大メリット

  • 超速スピード
  • 完全顧客ファースト
  • 自由

超速スピード

個人事業主のメリット超速スピード

個人事業は、ほとんどのことは超速スピードで実行することが出来ます。従って、結果(失敗も含む)を得るのも早いです。よって、改善も早いです。必然的に成功に至るスピードも速くなります。

個人事業主は1人なので、誰かの反論、社内稟議、無駄な会議、ああでもないこうでもない、これらは一切ありません。あるのは自分の判断と決断のみです。

会社組織やチームでは、何かを確定するまで、半年、1年、2年とかかる場合があります。長期間机上で揉んでも結局ボツで何もやらない。

でも、1人であれば、わずか数分、決断に要する時間さえあれば、即実行開始できます。

良く言われることですが、ビジネスはスピードが命です。何かスタートしたり、何かにチャレンジしたりするスピード、および、PDCA改善のスピード、これらは個人事業主の方が圧倒的に早いです。

超速スピード。これは、私が、会社組織経営に戻りたくない大きな理由の1つです。

完全顧客ファースト

個人事業主のメリット完全顧客ファースト

会社経営時代は、社内制度の整備やら人材育成やら、社内業務に年の半分以上の時間とパワーを費やしていました。

顧客に目を向ける時間より、社内に目を向ける時間が長い。これは、会社を経営しているからには、仕方ないことなのですが、何だか顧客を置き去りにしているようで、私にとっては、少しストレスでした。

でも、個人事業主となった今、それらは全くありません。ほぼ全ての時間とパワーを顧客のためだけに費やせています。当然、提供するサービスは、どんどん良質で濃いものとなっていきます。

完全顧客ファースト。これも、私が、会社組織経営に戻りたくない大きな理由の1つです。

自由

個人事業主のメリット自由

実は、私は現在、親の介護もしています。介護は、会社経営から個人事業主となった理由の1つでもありました。介護状態だと、いつ何が起こるか分かりません。ある日突然、付きっきりで数日間も看病しなければならなくなります。

これに対応していくには、自分1人の判断で時間を自由に使えるようにならなければなりません。いわゆる、自由業ってやつです。今月は営業は半分に。今月は週休3日で。これは、会社組織の中だと不可能です。

私の場合、今現在は、仕事以外の自由な時間の多くは介護に充てていますが、個人事業(1人法人含む)で大成功している人は、自由な時間をそのまま人生の自由に充てている人も多くいます(海外旅行三昧など)。

自由は、個人事業主、1人ビジネスの大きな魅力です。

注)
個人事業主・フリーランス・1人法人でも、雇われ仕事や下請け仕事をしている限り、自由は訪れません。

まとめ

この記事は、個人事業主と法人の手続きはどう違うとか、税金はどっちがお得だとか、そういう、よくある内容ではありませんでしたが、参考になったでしょうか。

個人事業主・法人(会社組織)、どちらも経験したから分かるのですが、本当にどっちもどっちです。こちらが良ければ、こちらがダメ。良いところ取りをした事業形態なんてありません。

個人・法人を決める際、楽なのはどっちか、お得なのはどっちか、そのような安易な観点で考えないようにしてください。あなたは、何を一番重視するのか。そのためには、何を諦めるのか、何を覚悟するのか…です。

ま、でも、起業して何か新しく始めるなら、個人事業主スタートの方が何かと気楽で良いのではないかと思います。必要なら、後から法人化もできるので。

いずれにしても、あなたの成功を祈ってます!がんばってください。

ありがとうございました。